水曜随想

水曜随想 質問も“生みの苦しみ” 衆議院議員 田村貴昭

質問する田村衆院議員=2月23日、予算委員会 忙しい時は重なる。集中的に押し寄せてくる。先週は委員会質問が3回、今週も3回。原稿依頼もあれば、地方選挙も目白押しだ。
 
 東京と九州、そして九州各県の移動は時間を要する。ドラえもんの「どこでもドア」があればなぁ、1日が48時間だったらなぁ、などとつまらないことを考えてしまう。
 
 しかし、時間があっても解決するものではない。法案質疑のことを半日ゆっくり考えても、全く進まないこともある。一方、飛行機の中でサッと書き上げた原稿が案外よかったりする。要するに「追い込まれ型」。この性格は子どもの頃から変わらない。
 
 今国会では、熊本地震対策に加えて、諌早干拓と有明海再生、下関北九道路や長崎新幹線の問題など、地元の課題も取り上げてきた。躍進を勝ち取って、質問時間も増えたので、一問一問、大切にしなければ。
 
 間違った政治を質(ただ)すのがわが党の本領。だから「満額回答」などない。それこそ、安倍政権打倒への闘志がわくというものだ。
 
 それでも、国民の要求をぶつけたら、一歩でも二歩でも前にすすめたい。質問を通じて、自治体庁舎の耐震建て替えに、国が支援することとなった。産みの苦しみ、その苦しみから成果が生まれたときはうれしい。
 
 さて、次の質問準備にとりかからねば。その前にひと風呂浴びよう。不思議なことに湯船につかると、ひらめくことがある。同僚議員に聞いた。「焼酎を飲んだら能率が上がる」、「原稿書きは早朝に限る」、「新幹線の移動時間が勝負」等々。質問づくりは、人それぞれである。(しんぶん赤旗 2017年4月12日)

水曜随想 田村貴昭 「自然の警告 聞こえぬか」

IMG_3205-768x514_002 緊急地震速報のけたたましい音で飛び起きた。スマホをみれば震源地は福島。数十秒して地震がきた。東京の議員宿舎、私の部屋は21階にある。ゆらり、ゆらり、建材がギシギシと音を立てる。船か、桟橋にいるような横揺れが長く続き、恐ろしかった。

 

 現地では、警報サイレンが鳴り、「早く逃げてください」のアナウンスが流れる。東北の人は、5年前の出来事が頭をよぎっただろう。これでおさまることを願いつつ、より大きい地震の再来の可能性もある。熊本地震の教訓だ。

 

 数メートル級の津波が押し寄せれば、死傷者も出るかもしれない。南スーダンに自衛隊を派遣している場合か。第一陣派遣の大半が東北の駐屯地所属の隊員だ。郷里の地震をさぞかし心配していることだろう。

 

 福島原発の映像が、テレビで映し出される。もし震度5が7だったら、それ以上だったら、原子炉建屋は、汚染水タンクは・・・想像するだけで恐ろしい。これだけ地震が多発しているにもかかわらず、政府は全国で原発を稼働させ、使い続けようとしている。歴史の教訓を学ばないことに、心底憤りを覚える。

 

 地震、台風、大雪、大雨など、今年は14もの大きな災害が日本列島を襲った。家屋の損壊は18万5766棟に上る。しかし、安倍政権は、被災住宅の再建支援を拡充せず、一部損壊への支援要求にも耳を傾けようとしない。

 

 安倍首相には、自然からの警告が聞こえぬか。防災、減災、災害対策はまだまだだ。警報やサイレンを一番鳴らさなければならないのは、今の政治である。

(しんぶん赤旗 2016年11月23日)

水曜随想 「真の備えとは何か」 

DSC_0215_02 毎日タマネギを1個食べるという知人が、価格高騰に嘆いている。生産量日本一の北海道が台風で、2位の佐賀県が「べと病」で記録的不作になったからだ。「だからTPPが必要だ」という声が聞こえてくる。違うだろう。こんな時だからこそ、備蓄・自給率の向上と価格保障で安心の農業に切り替えるべきではないか。
 
 東日本大震災でも熊本地震でも、復興の要となる自治体の職員が決定的に足りない。「派遣要請はしているのですが‥」。地震と豪雨で甚大な被害を受けた熊本県の首長の悩みを聞いた。合併と「行革」で職員を大幅に削減してきたツケがまわっている。それでも「公務員減らせ」という政治家と政党に言いたい。まず被災現場を見てこいと。
 
 「備えあれば憂いなし」といって、有事法制を強行した首相がいた。この国の「備え」は武力行使につながる軍備増強。それは憂えにつながるものでしかない。先日、街頭演説していたら、自衛隊車両から手振りが数回寄せられた。彼らは安保法制に困惑している。災害救助でかけがえのない役割を果たす隊員の命を戦争で奪うな。
 
 老後の備えはどうか。安倍政権は、年金積立金の株式運用を倍増させ、4~6月期だけでも5・2兆円もの巨額の損失を出した。それだけでも辞任に値する。そして病床数を削減し、要介護1、2は介護給付から外す計画など、社会保障は大改悪の一途だ。
 
 憲法を実践すれば、安心の備えはおのずと形成されるが、自公政権には憲法が眼中にないから、アペコベ政治となる。
 
 先の参院選を頂点に野党共闘は大きく前進。政策的一致も格段に広がった。暴走政治にとって代わる備えはできつつある。
 
 もうすぐ臨時国会がはじまる。真の備えとは何か。国民は何を憂えているか―この夏聞いたたくさんの地方の声を、住民の思いを政府にぶつけたい。(しんぶん赤旗 2016年9月14日)

水曜随想 「参院選へ汗かく覚悟」

 

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「避難所で食事と寝具の差別がある」「仮設入居に半壊家屋の解体を条件とするのは国の方針とも違う。熊本県を是正指導すべき」――おとといの「いのちとくらしを守る熊本ネットワーク」の政府交渉。地方議員や被災者から現場を踏まえた意見が相次いだ。

 

 長引く避難所での暮らし。国が熊本県に出した生活環境の改善の通知と、現実とのギャップが大きいことを、私も国会で再三再四とりあげてきた。「弁当などただ一度も出たことがない」。被災者のつぶやきをそのまま国会質問でぶつけたら、政府から食事の改善通知が出された。ようやく熊本市の避難所の夕食に弁当が提供されるようになった。

 

 そして「指定避難所」とそうでないところでの差別については、政府交渉後、内閣府が市に連絡して「弁当を出す。電子レンジも設置する」との確認も得られた。あの被災者の喜ぶ顔が見える。一歩一歩であるが、被災者の要求をかなえて、一日も早い住まいの確保へとつなげてゆきたい。

 

 「やっぱり最初に来てくれたのは共産党だった。頼りになるばい」。発災直後に現地でかけられた言葉に発奮した。国会質問も7回を数えたが、生活と生業の再建と復興には、この何倍もの質問と調査が必用だ。

 

 1月4日から始まった通常国会は今日で閉会する。憲法を踏みにじり、国民の声を聞かない安倍政権。一方、この半年で立憲主義の復活を目指す野党共闘は一段と進化し、市民との共同は統一候補擁立という最高の形に発展した。その中で光る日本共産党の存在感と役割。さあ、参議院選挙だ。この夏かく汗は、きっとさわやかな結果をもたらすと確信する。平和と暮らしと復興を心の底から訴えよう。

またひとヤマ越えよう

P3220506 やれやれ終わったかと思ったら、秘書が「すぐにもうひとヤマきますよ」

 

 そう、私はいま質問戦の渦中にいる。所属する総務委員会と地方創生特別委員会の審議が同時にすすみ、質問が次から次へやってくる。4日連続で質問に立つこともあった。すでに今国会は10のヤマを登った。

 

 

 1月下旬、寒波で長崎の露地ビワが「凍死」の大打撃を受けて、現地に飛んだ。「寒冷対策にはビニールハウスの導入が有効」。生産者から対応策を伺い、農水省とかけあった。「補償もなく落ち込んでいる生産者にハウスの支援策を」。国会質問に結びつけたら、寒害被害対策として、国が半分負担する制度が新設された。

 

 これを受けて長崎県議会では、堀江ひとみ議員が県の上乗せ支援を求めて質問。前向きの答弁が得られた。これでビワ農家の負担をかなり減らす展望が見えてきた。地方と国会を結んで、政治を前に進めることができてうれしい。

 

 質問づくりは正直大変だ。時には五里霧中の中からのスタートもある。でも、切実な国民の声を政府にぶつけるためにここにきたのだ。躍進をかちとって、質問回数も時間も増えたことを喜びとし、最大限活用しなければ。

 

 昨日、演説会に参加した方から「田村さん、インターネットで質問見てるよ」「いい指摘でした」等々の意見をいただいた。

 

 質問を終えると、心地よい疲労感に包まれる。それは、ヤマを登ったときの爽快感と似ている。だからやめられない。さあ、またひとヤマ越えよう。今日も質問だ。

(しんぶん赤旗 2016年3月23日)