合意なき建設やめよ 福岡バイオマス発電 田村貴昭氏ら交渉

九州経済産業局に申し入れをする住民らと田村(左端)、佐藤(右端)両氏=3日、福岡市博多区 福岡県田川市糒(ほしい)地区で住民合意のないまま木質バイオマス発電施設の建設が強行されている問題で、日本共産党の田村貴昭衆院議員は3月3日、九州経済産業局(福岡市博多区)に対し、地域住民や佐藤俊一党市議と交渉をし、業者への行政指導を求めました。
 
 問題の施設は、「南国殖産」(鹿児島市)の子会社が建設中のもの。この業者は、地区内の3区長との会食のみで「近隣住民説明会を開催し、理解を得た」と国に申請をして工事に着工。住民らは、虚偽申請で、地域との合意形成を求める資源エネルギー庁のガイドライン違反にあたるとし、昨年8月、同局に工事の中断と説明会開催の指導、認定取り消しを求めていました。
 
 田村氏は、「8月以降業者とどうやりとりをしたのか」と質問。同局の担当者は、6回のやりとりで、現場事務所で随時「相談会」をしているとの回答を得たと答えました。
 
 出席者からは「クレーン、重機が工事しているなか、工事現場で相談会はあり得ない」と怒りの声が上がりました。佐藤市議は、市議会での決議、意見書可決をうけ、市が4度にわたり業者に説明会開催を打診したが返答がないと訴えました。
 
 田村氏は、「南国殖産に住民説明会を開いて住民の要望を聞くべきだと指導してください」と要請。同局は了承し、担当者の現地視察も約束しました。(しんぶん赤旗 2023年3月5日)