雇用破壊の大企業批判/中小企業応援する党躍進を/佐賀県鳥栖市 市田書記局長訴え

市田書記局長を招いての演説会=2009年4月4日佐賀県鳥栖市

 日本共産党の市田忠義書記局長は4月4日夜、佐賀県鳥栖市の市民文化会館で開かれた演説会で、総選挙の九州・沖縄ブロックでの比例二議席奪還を訴えました。党三役を招いての同市初の演説会。区長、商店街会長をはじめ過去最高の人が集まりました。

 冒頭、市田氏は、北朝鮮のロケット発射問題についての党の立場を明快に語りました。そのあと「いまの政治のどこをどう変えればいいのか。その仕事はどの党ができるのかご一緒に考えてみたい」と本題に入った市田氏。民主・小沢一郎代表や二階俊博経済産業相に及ぶ西松建設献金疑惑や、大企業による横暴な雇用破壊などで、他党の姿勢と対比しながら、アメリカいいなり、大企業べったり政治を変える日本共産党の立場、将来展望を縦横に語りました。

 演説の節目、節目で、笑いや拍手が起き、「その通り」「そうだ」という掛け声も出ました。

 市田氏は、内需を拡大し、日本経済を立て直すための四つの対策に話を進め、日本経済の主役、中小企業を応援する重要性を力説しました。

 九州の交通拠点である鳥栖で問題になっているパナソニック子会社の鳥栖工場閉鎖、山梨県への移転問題に言及し、工場で働いている人の多くは地元の人たちであると指摘。雇用でも地域経済の活性化でも貢献する中小企業に比べ、「利益のためには労働者の首を切ってはばからない」「別の工場にすえつけるためトラックで運ぶように労働者を扱っている」と大企業の姿勢を批判しました。

 市田氏は、大切な中小企業への予算に比べ米兵一人当たりにすると二百倍もある米軍への、「思いやり」予算を対比させて、「思いやる相手が違うのではないか」とのべると、会場から大きな拍手と「そうだ」の声が起きました。

 演説会では、衆院九州・沖縄ブロック比例候補の、赤嶺政賢衆院議員、田村貴昭ブロック国政対策委員長、せと雄也佐賀県青年学生部長の三氏も訴えました。赤嶺衆院議員は「一国覇権主義が破たんしているいま、アメリカ優先の外交をやめさせるために、九州・沖縄で何としても二議席奪還をさせてほしい」と呼びかけました。

市田書記局長を招いての演説会=2009年4月4日佐賀県鳥栖市

 市田氏の話を初めて聞いた営農組合所属の男性(70)は、これまで他党の演説会にも行ったことがあるといいますが、「後期高齢者の話は本当にそうだと思った。今の政治はむちゃくちゃ。他の党の集まりではこんな政治の話はしない」と感想をのべました。(しんぶん赤旗2009年4月5日)