対話最前線

財源論は同じ 自民と民主


 4日北九州入りした田村貴昭比例候補の街かど演説にはどの個所でもジッと聞いている人が。北九州市八幡東区の中央町商店街前で、足を止めた男性(66)は演説に視線を送っていました。「自民党も民主党も大本は一緒。民主党が政権を取っても自民党と同じ政治をするだけだとみている」と話します。


 「なぜそう感じるのか」を問うと、「結局、財源をどこに求めるかでは変わらないからだ」と明快です。この男性は新日鉄関係の職場で労働組合活動をしてきたといいます。


 「私は党員ではない」と前置きしながら、最初の選挙で当時の社会党に投票した以外は、一貫して日本共産常に入れてきました。すでに退職しましたが(「職場の問題でも話を聞いていたら、やっぱり共産党しかない」。


共産党が一番庶民に近い


 同区八幡駅近くのスーパー前。孫のベビーカーを押していた女性(59)はすでに投票先を決めていました。「共産党が一番、庶民に近いのはわかっていますよ。でも数が少なくなったし、すぐに政権をとれるわけではない。今回の選挙は自民党を終わらせるために民主党に入れたい」。


 そこで、総選挙は2票あることを告げると「知っていますよ。比例は共産党にいれようと思っている」と。女性は、娘の子育ての行く末が不安です。民主党の「子ども手当」については、子どもがいない家庭が増税になるなど「不公平だ」と不
満げです。


 そしてもう一つの不満は選挙制度。「小選挙区制を中選挙区制度にもどすべきです。民意を反映していない。昔みたいな中選挙区になれば共産党ももっと数が増えますよね」と話しました。


初めて共産党街頭演説聞く


 日本共産党の志位和夫委員長が8日福岡市の繁華街・天神で行った街頭演説には、黒山の人だかりとなりました。看板を見て演説会を知った博多区在住の女性(26)=会社員=は、昨年秋、志位委員長の国会質問をネット動画でみたことがあり、それが「おもしろかった」といいます。「実際に話をきいてみようかな」と思い、、初めて共産党の街頭演説に足を運びました。


 一番印象に残ったのは「核の話。核だから北朝鮮の話になると思ったけど、核自体をなくすと。たしかに北朝鮮の核問題も、おおもとの核自体をなくさないと解決しないから」と納得した様子。投票先はまだ決めていないものの、「民主党は無理。はっきり見えてこない」(政策が)ころころ変わって、あいまいな感じ」と話します。「いいものはいい、悪いところは悪いと指摘する共産党のような野党にいてほしい」と話しました。(しんぶん赤旗2009年8月12日)