一票一票争う大接戦 赤嶺、田村比例候補 気迫の訴え

 衆院選最終盤に入り、大激戦が続く比例九州・沖縄ブロックで、2議席奪還にむけ比例候補として党や後援会の先頭にたって気迫の訴えを続ける日本共産党の赤嶺政賢、田村貴昭両比例候補の街頭演説に有権者が耳を傾ける状況が広がっています。理由や感想を聞くと揺れる胸中、最終決断を模索する姿が浮き上がってきます。
民主と迷ったが決断したい 福岡市、長崎市


 福岡市JR千早駅前。「どっちに入れるかまだ迷っている」。車の送迎待ちで、田村候補の演説を聞いていた女性(66)=東区=は〝自民か民主か″ではなく、「共産か、民主か」で思案中でした。「年金とか、自民党は悪いことばっかり」と完全に対象外。一方で、「民主党が政権をとっても高速道路の無料化とか、本当にできるのか」とかなり懐疑的です。「共産党はしっかりしている。プレていない」と評価しつつも、まだ悩む様子でした。


 27日夜、長崎市の鉄橋前。たまたま共産党の演説に遭遇した、30~40代とみられる女性は、「共産党に入れるか、まだ迷っている。決断したいと思って(足
を止めました)」といいます。女性は最後まで演説を聞き、拍手。ふちせ栄子比例候補と握手を交わしました。マニフェストを受け取った女性(64)=パート=は、「民主党はいい話過ぎてあとが怖い」ときっばり。「共産党は『名前が悪い』といわれるけど、変えないところがいいのよ」と語りました。


天神・イムズ前 2009.08.28
 福岡の繁華街・天神。マニフェストを受け取り、しげしげと眺めながら歩いていた紳士然とした男性会社員(62)は、「選挙区は民主党に入れる。比例は共産党を考えている」といいます。「なぜ、共産党か」を問うと、「民主党だけだと片寄りがでて、圧勝のおごりがでてくると思う。まともな目線で、公平感のある共産党がいることで、バランスをとる必要がある」と。
筋通った党 医療無料化注目 大分市、久留米市
 
 大分市萩原商店街。近くの食料品店から出てきた女性(70)=主婦=が足を止めました。理由は「せっかく演説に来ていたから」。


 支持政党は特になくこれまでは選挙ごとに候補者を選び投票してきました。「今度は共産党かなと思っている」と話します。演説の感想は「なあなあで、やらない政党がないと困る。一本筋が適っている。自公が勝っても民主が勝ち過ぎても困る。高速道路は今のところ受益者負担でいい。それより年寄りの医療とかは公費でと思う」。


 久留米市のあかつき団地前。集まった支持者と違う場所で男性(31)=医療・福祉関係事業所職員=は時計を気にしながら最後まで聞き入りました。理由は「自民と民主だけでは偏った政治になりそうな気がするから」。以前、自民党にいた人がいま民主党にいることが引っ掛かるといいます。また、ばらまきでお金を渡すから票をくれと言われている気がするとも。「子どもたちの世代に借金を残巣事はいや」


 支持政党なし。これまで共産党に投票したことはありません。感想は「どっちにもつかない姿勢を示し、よい政策にしか賛成しない政党は必要だと思う。(投票は)マニフェストを読んでみて決める」。注目するのは子ども手当てとその財源、後期高齢者医療制度への態度と話しました。(しんぶん赤旗2009年8月29日)