水俣病問題解決へ 現地調査の全体集会 鹿児島

ミナマタ集会 「第37回ミナマタ現地調査」(同実行委員会主催)最終日の8月25日、全体集会が鹿児島県出水(いずみ)市で開かれました。
 
 全国から約700人が参加して、すべての水俣病被害者救済を求める全国的な世論を総結集し、水俣病の問題解決へ向けた展望を切り開こうと決意し合いました。
 
 実行委員長で水俣病不知火(しらぬい)患者会の岩﨑明男副会長が開会あいさつし、被害者切り捨ての国の不当な幕引きを許さず、救済実現に「国民的世論を結集しよう」と呼びかけました。
 
 「ノーモア・ミナマタ第2次熊本訴訟」の森正直原告団団長は、勝利判決に向け「公正な判決を求める署名」の取り組みに支援を呼びかけました。弁護団団長の園田昭人弁護士は、裁判が秋にも医師などの証人尋問の段階に移り、結審に向かう見込みだと報告しました。
 
 被害者の訴えでは、原告の女性(78)=鹿児島県阿久根市=が、水俣病の症状で手足の自由が利かず「動けなくなって死んでしまうのではと不安で眠れないこともあります。流産をしたことで離婚の話になったこともありました。悔しく苦しい思いをするのは私たちだけで十分。二度と同じ過ちを国にさせないよう(裁判を)最後まで頑張りたい」と訴えました。
 
 集会に駆け付けた、日本共産党の田村貴昭衆院議員と、社民党熊本県連合の今泉克己代表が連帯あいさつしました。(しんぶん赤旗 2019年8月26日)