【農林水産委員会】危険なため池の整備急げ/「Go To キャンペーン」批判/経営継続補助金/米価暴落問題

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
この後、起草予定のため池特措法に関連して質問します。
防災重点ため池について、農林水産省の説明では、浸水想定区域内に学校、病院など災害支援等に直接関係する施設や道路などが存在するものが約一万五千カ所、既に工事終了が六千二百、残り八千八百を十年かけて行うというものであります。
大臣、余りにも長いんではないでしょうか。想定外の大雨、洪水は、もう毎年起こっています。地震も頻繁に起きています。対応に、対策に待ったはなしです。前倒ししてでも危険なため池を早く整備すること、お考えはないですか。


○江藤国務大臣 やはり、農業用のため池が地域の方々に御迷惑をかけるということは、農林水産省としても看過できない問題だというふうに受けとめております。
六万四千あって、そのうち一万六千、その中で残っているのが八千八百ということでありますから、なかなか道が遠いんですけれども、ですから、今回の議法に基づいて、都道府県の方々にも優先順位について御意見を賜りながら、予算については、例えば国土強靱化も三年間やってまいりましたけれども、それ以外の予算も駆使して、これは十年間ということで計画を立てておりますけれども、少しでも前倒しできるように努力をしていきたいというふうに考えております。


○田村(貴)委員 前向きな努力を確認しました。
それで、防災重点ため池以外でも、災害の危険に直面しているため池があるわけなんですよね。例えば、老朽化したため池が家屋から百メートルから五百メートル未満のところにある、ところが、貯水量が一千立米を満たしていないがために防災重点ため池となっていない、こんなため池が近所にあるんだけれども、心配だという声が私のもとにも寄せられました。
こうした危険に直面しているため池は置き去りにされてしまわないか、この懸念についてはどうお考えになりますか。


○牧元政府参考人 お答えを申し上げます。
防災重点農業用ため池以外のため池につきましても、今委員御指摘がございましたような老朽化等が進んだものなどもあるところでございます。
農業用ため池につきましては、渇水時に必要となる農業用水を確保している施設でございまして、農作物の安定的な生産には不可欠なものでございます。したがいまして、そのような老朽化が進んだもの等につきましては、これまでも、補修等を行いましてその機能を維持してきたところでございます。今後とも、必要な改修等につきまして、防災重点ため池以外のものにつきましても進めてまいりたいと考えております。


○田村(貴)委員 距離と貯水量で機械的に判断しない、これが大事ではないかなと思います。少しでもリスクがある、それが露見すれば直ちに手だてを打っていく、これが地方自治体も含めて大事なことだというふうに思います。
次の質問です。ゴー・トゥー・キャンペーンについてお伺いします。
一兆六千七百九十四億円の巨大事業に対する事務委託費が、実に三千九十五億円、しかも選定された一事業者に対して支払われる。このゴー・トゥー・キャンペーンは、持続化補助金のサービスデザイン推進協議会と同様に、国民から強い不信の声が高まっているところであります。
そこでお伺いします。五月二十六日に事務委託の公募をかけて、六月五日に突如中止になりました。なぜですか。


○塩川政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま御指摘のゴー・トゥー・キャンペーンの全体事務局の公募につきましては、観光、飲食、イベントという性質の異なる事業を一つの事務局で合わせて実施されることで、かえって事業執行の構造が複雑になるのではないかという課題がございました。このため、全体事業局の公募を一旦取りやめまして、各事業を所管する省庁が事業分野に適した執行事業者をそれぞれ選定するということでございます。


○田村(貴)委員 塩川局長、だったらそれをちゃんと説明した方がいいですよ。
ホームページ、これ、何にも書いていないじゃないですか。今まで、企画競争募集については広く募集しますとしながら、突然、赤い文字で、本事業の公募を中止いたしましたと書いているだけでしょう。これはだめですよ、こんなんじゃ。何の理由もない。需要喚起を本当に真面目に捉えている業者さんもいるわけですよね。そんな人たちのもとに、何の理由もなく中止しましたと。これは役所の仕事としては本当に無責任きわまる。すぐに対応されますね、うんと言われた、どうですか。


○塩川政府参考人 今委員の御指摘のとおり、確かに、混乱を招いたということは政府の責任でございますので、混乱のないようにしっかり対応したいというふうに思います。


○田村(貴)委員 そもそも、先ほど局長が言われたように、宿泊、飲食、イベント、商店街、何もかも一緒くたにして一兆七千億円、こういう事業を組むこと自体がおかしいんですよ。そして、規模がこれだけ大きくなって、機械的に過去の経験をもとにして三千九十五億円を支出すると。その先にあるのは、委託、再委託、また枝委託、こういうことがあるから、国民がおかしいじゃないかとなるわけですよ。
官製コロナビジネスと言われても仕方がないですよ。こういうことはやはりやったらだめです。見直しをされるというんだったら、透明性、そして公平性、これは自民党の岸田政調会長も会見でおっしゃっているけれども、これが何よりも大事だと。抜本的に改善をしていただく、国会が終わるまでにやってもらわないと、この問題だけでも国会を閉じるわけにいかぬですよ。しっかりやっていただきたいと思います。
ところで、農水省が所管するゴー・トゥー・イート・キャンペーン、この事業費それから事務委託は、どの程度を見込んでおられるんですか。


○塩川政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま御指摘のゴー・トゥー・イート・キャンペーンの事業費それから委託費につきましては現在決まっておりませんが、委託先につきましては、今先生御指摘の、透明性、公平性、また、事業の適正な実施のために事業分野に適した執行事業者を選定していきたいというふうに考えております。


○田村(貴)委員 事業費も決まっていないんですね。委託費についても見込みがないと。そんな曖昧な考え方でやってきたんですか。三省共管で一兆七千億円予算化して、この国会で、今、予算委員会で認めてくださいと。これはちょっと、ちゃんと説明してもらわないとわからないですよ。
だって、憲法八十三条、財政民主主義が規定されているじゃないですか。国会のチェックなしの予算執行というのは、財政民主主義に違反しますよ。ですから、もうこんな大事業はやめて、農水省が所管するんだったら、飲食店、飲食の需要喚起、ちゃんとそこに責任を負って、これだけの予算、これだけの委託を見ている、それを明らかにしてもらわないと、何のために国会をやっているか、わからなくなってしまいますよね。しっかりと対応していただきたいというふうに思います。
ゴー・トゥー・イート・キャンペーンで、今、コロナ禍で減少に苦しむ生産者を救うことができるんでしょうか。
そこで、経営継続補助金について伺いたいと思います。
大臣、五月二十七日の私の質問に、大臣は九九%近い人が対象になるというふうに答弁されました。しかし、その九九%というのは、従業員二十人以下の経営体が九九%を占めているということなんですよね。それで、二百億円のこの経営継続補助金の額に照らして、大体申請者数を二万件ぐらいとするならば、経営体の一・七%、わずか一・七%ぐらいの補助事業になるという程度のものなんですよ。これは、やはりがっかり感が広がっていますよ。経営継続補助金は、収入減少に対する救済ではないんです。感染拡大防止策を行いつつ、国内外の販路の開拓、回復、機械設備の導入費用に対して四分の三を補助するというものであります。期待外れだという声が広がっているわけであります。
日本農業新聞のモニター調査では、肉用牛農家の一〇〇%、酪農家の九六%、花卉農家の八二%、施設園芸農家の七六%がコロナ禍で苦境を訴えているわけなんですよ。この人たちに対する手だてが今まさに求められているんです。
大臣、収入が大きく減少して困窮する生産者に対して、新たに金銭支出をしなさい、それを補助するというやり方は、これは本末転倒しているというふうに思います。
全国の農家の声は共通して、何とか直接支援をしてくれないか、収入減少に対する補填をしてくれないか、この声です。この国会でも私は何度も言いました、ヨーロッパやアメリカでは損失補償や買上げはもうすぐに行っていると。やられたらどうでしょうか。すぐに踏み出すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。


○江藤国務大臣 まず、給付金がまず先に出て、その後に今度は補助金という形で立てさせていただきましたので、一度答弁でも述べさせていただいたと思いますけれども、何かをやっていただくことについて、国がそれを応援するというのが補助金のスキームですので、これについては御理解いただかなければ仕方がないというふうに思います。
そして、その一・数%というお話もされましたけれども、百五十万円がマックスですが、例えば、五十万程度の補助を望む方もおられるでしょうし、百万弱を望む方もおられるかもしれません。自己負担が一部生じるわけですから、マックスのところを全員が望むかどうかは、それは申請の状況を見なければわからないというふうに思います。
ですから、いろいろな業態によって厳しい状況がたくさんあるのはわかりますけれども、例えば給付金については、ほかの業界と違って、例えば米の単作地帯でも、昨年の十二カ月を、一年の収入を十二で割って、収入のない月と、余り大きい声で言うといろいろあるかもしれませんが、比較することによって、給付金については非常に受けやすいスキームになっておりますし、これについても、私はたくさん手が挙がるんじゃないかと思っています。
というのは、増頭奨励事業を組ませていただきました。ですから、こういう事態の中でありますから、なかなかこの機会に増頭する人は、申請数が少ないんじゃないかなと実は心配をいたしておりましたけれども、結構、増頭意欲は強いです。増頭するということは新たな支出を伴うことでありますけれども、しかし、意欲的な生産農家、それから肥育農家はやはりいらっしゃるということでありますから、私は、この事業もしっかり生かしていただければ、アフターコロナにも対応する一つの施策として有効にワークするのではないかというふうに考えております。


○田村(貴)委員 特別給付金事業が、生産者にとってどれほどの救済措置をしているかどうかについては検証しなければいけないと思います。それから、補助金の申請が、どの程度のニーズがあるかというのも、これから見なければいけないと思います。
ただ、給付金事業があったとしても、百万、二百万の給付金事業があったとしても、やはり、声は声として毎日上がってきているんですよ。
例えば、大臣の地元の宮崎からも、これは宮崎県の農民連に寄せられた生産者の声なんですけれども、子牛の販売価格が下がって餌代、維持費が払えない、税金が払えない、肥育も、枝肉価格が下落、赤字状態、出荷できない、A5ランクでも採算がとれない、ニンジン、里芋、バレイショ、ラッキョウ、大根、タカナ、価格が下落して経費が払えない、契約していた四十アール分のキャベツが出荷停止、出荷済みのキャベツ四トン分の支払いもない、焼酎用のカンショ、三割仕入れを減らされた等々であります。
今、第一次の補正があって、給付金も行われて、あるんだけれども、やはり、この声というのは日増しに強まっているんですよ。それほど販路を求めている。仕入れ先がなくなった、契約を打ち切られた、こうやって苦しんでいる生産者が農業でも漁業でも畑作でもいられるんだから、そこにしっかりと向き合わなければいけないと思います。直接給付、このかじをやはり切るべきだというふうに思いますよ。
最後に、これに関連して、お米について質問します。
二〇一九年産のお米の在庫が積み上がって、市場取引価格、先物はかなり下がっている状況であります。そして、ことしの作付は平年並みであります。この作付というのは政府の方針に基づいて行われていますよね。業者からの需要を見越して生産が進められてきているわけであります。もしことし豊作ならば、暴落しかねない状況であります。
そこでお伺いします。酒米だけでなく主食用米も大規模に市場から離すべきではありませんか。政府が買い上げて飼料米に回していく、こうしたことも大事だと思います。
大臣、この国の主食の生産を守るために、ぜひこれらの措置をやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。


○江藤国務大臣 御指摘の点は、主食用米として買い上げて、それで飼料米として出せという理解でよろしいでしょうか。
それは、やはりなかなか難しいと思います。今、もう六月の、もう大分月がたちましたので、もう大体田植も終わっておりますから、苗の段階でいえば、ほぼ主食用米か、飼料用米か、もう今さら転換することは難しいので、主食用米の苗を植えたけれども飼料用米として、生産者の方がそれを判断していただいて、仕向け先を変えていただくということは私はありだと思います。しかし、国が備蓄とは別に米を主食用米として買って、それを飼料用米として出すというのは、今の制度のもとでは難しいと思います。
ただ、民間の団体の集荷団体では、米穀周年供給・需要拡大支援事業、これがございますので、これはフルに使っていきたいと思っております。
先ほど先生から御指摘があった、政府の方針に従ってやっているというのは私の理解とは若干違って、これから、いわゆる米の生産数量目標の割当ての終わった段階から、いわゆる生産者の方々、それから生産地域、産地の方々が、何をつくることが自分たちの営農にとって一番有利かということを独自に御判断いただくということが今の方針の主軸でございますので、それに対して必要な、詳細な情報の提供を農林水産省はしっかりとやってきたということでございます。


○田村(貴)委員 時間が参りました。
かつて経験したことのない緊急事態なんですよ。そして、かつて経験したことのない窮状に生産者は置かれているわけです。そこにしっかり寄り添って、対策を前に、従来の対策にとらわれずに進めていただきたいというふうに思います。
以上で終わります。