飼料高騰で酪農危機 田村貴昭氏 価格制度見直しを

12月8日 農水委3 (2) 田村貴昭議員は12月8日の衆院農林水産委員会で、飼料価格の高騰で赤字が続くなど酪農経営が危機的状況にあるとして、配合飼料価格安定制度の見直しや価格高騰分を直接支援する対策強化を政府に求めました。(質問動画はコチラ)
 
 田村氏は、千葉北部酪農農業協同組合で酪農家22戸のうち6戸が廃業し、就農数年目の若手組合員が次々見切りをつける深刻な状況を示し、農水省に離農・廃業の実態把握を行っているかと質問。渡辺洋一畜産局長は「現時点で最新の離農戸数は明らかではない」と答弁しました。
 
 田村氏は「(離農・廃業は)今年顕著に急増している。実態把握なしに、今後の見通しや対策を立てることはできない」と批判し、▽乳製品の備蓄などで需給調整を図る仕組みづくり▽国産の乳製品在庫を活用し、子牛用の粉ミルク価格を高騰前まで引き下げる▽酪農家への支援になる和牛遺伝資源流出防止対策緊急支援事業の継続―を求めました。
 
 野村哲郎農水相は「牛乳・乳製品の安定供給のためには酪農経営を維持することが非常に重要だ」としつつ、従来の施策を述べるにとどまりました。(しんぶん赤旗 2022年12月16日)