190-衆-予算委員会 避難生活改善 住宅支援拡充を 熊本地震 田村議員が要求 被災者の声示し迫る

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
 避難所における被災者の生活環境の改善について質問をします。
 内閣府が四月十五日、熊本県に出した、避難所の生活環境の改善の通知と現実との間に大きなギャップがあることについては、先ほど藤野保史議員の質問でも明らかになったところであります。
私も、発災直後から何度も熊本の被災地に入り、被災者の声を聞いて改善を求めてきたところでありますけれども、とりわけひどいのが食事の問題であります。
 河野大臣、食事のことについて最初にお伺いします。
 おととい、そして昨日と、熊本市の避難所で実情を伺いました。一カ月過ごして、毎日毎食インスタント食品ばかり、ただの一度も弁当など出してもらったことがないという避難所もあるわけなんですよね。なぜこういう状況になっていくのか。それは、インスタント物しか提供できないシステムがあるからなんです。
 熊本市のそれぞれの避難所が、毎日、日ごとに発注する物資搬送依頼書というのがあります。これはどういうシステムかといいますと、主食について、メニューは、パン、おにぎり、おかゆ、アルファ米、あるいはカップ麺だけなんです。おかずについては、缶詰、レトルト食品、レトルトシチュー、魚肉ソーセージ、これだけなんです。そして汁物は、インスタントみそ汁、インスタントスープとなっているわけです。こうしたものしか提供できないシステムとなっているわけなんです。
 このままでは体を壊してしまいます。こうした食生活で、こうした食事で、家と暮らしの再建の意欲が果たして湧いてくるでしょうか。熊本復興に向けての力が得られるでしょうか。直ちに自治体と連絡をとって食事の改善をするべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。


○河野国務大臣 当初はプッシュ型で、国の方が調達した食料を自治体にあるいは避難所にお届けをするというシステムでございました。この十四日から、それぞれ熊本で、現地で調達するものを国が財政的にバックアップするというふうに切りかえてございますので、それぞれの自治体のニーズに合ったものを届けることができるようになっております。
 今、さまざまな避難所には、避難所の運営にたけたボランティアの方々にも支援をいただいて運営をしているところがふえてきておりますので、きちんと避難所ごとの状況を把握して、どのように改善されているか、あるいはされていないか、現状を把握した上で、しっかりバックアップしてまいりたいと思います。


○田村(貴)委員 しっかり現状を把握して、きょう直ちに手を尽くしていただきたいというふうに思うわけです。
 総理にもお伺いします。食事の問題です。
 内閣府の通知では、炊き出し、それからメニューの多様化、適温食の提供、栄養バランスの確保、高齢者や病弱者に対する配慮を行うこととしています。そして、政府は、災害救助法での食品の給与は一日一人千百十円の一般基準にとどまらず特別基準での運用も、そして給与期間の延長も認めるとしているわけであります。ですから、改善は可能なわけであります。例えば、栄養のバランスのとれたお弁当を地元の業者さんと提携して出していくとか、あるいは野菜の入った汁物を避難所ごとにつくって提供するとか、そうした段取りは可能なはずなんです。
 総理、野菜が食べたいと本当に被災者の方は言われています。たまには違ったもの、たまには温かいものを食してみたい、その被災者の要望に応えるためにも、総理からも指示を出していただきたい。いかがでしょうか。


○安倍内閣総理大臣 先ほど河野大臣から答弁をさせていただきましたように、当初は、我々、プッシュ型で国からどんどん物資あるいは食料等を送っていたわけでございますが、今、要望を承りながら、プル型に変えたところでございます。しかし、現状等の把握についても常に努めているところでございますが、食事の状況がどうなっているかということにつきましては、今御指摘がございますので、よく自治体ともお話をさせていただきたい、このように考えております。


○田村(貴)委員 実は、発災から一カ月、私はこの問題をずっと言い続けてきたんです。委員会でも取り上げたことがあります。ただ、状況は変わらないんです。プッシュからプルに変わっても、これは政府が、やはり地元の自治体と、通知どおりにやりましょう、こういう手はずにしてみましょうと、もうちょっと入っていかないと変わらない、私はそう思います。ですから、総理それから河野大臣、ぜひきょうから動いていただきたい。お願いしたいと思います。
 それから、避難所全体における生活環境の改善が喫緊の課題になっています。
 おととい、十四日、熊本県の国の合同庁舎を私は訪ねました。ここが避難所になっているからであります。一階の共用会議室などで、約六十人の方が避難生活を送っておられます。塩崎厚労大臣も、おととい、合同庁舎の一階の被災者をお見舞いされたというふうに伺っております。御存じのはずだと思います。
 ある被災者が、私とお話しして、こういうふうにこぼされたんです、御飯の後でお茶が飲みたいんですと。これはどういうことかといいますと、晩御飯に出されたのが、おにぎりとそれからイワシの缶詰、あとはペットボトルのお水だけだったんです。お茶が飲みたい人はどうするかというと、その合同庁舎の自動販売機で買うしかないんですよ。どこの避難所にもある湯茶の用意さえされていないんです、ここでは。
 この合同庁舎、かたい床にジョイントマットが敷かれたのは、厚労大臣が行かれたその前日なんです。大体一カ月間、段ボールと毛布での暮らし。いまだに敷布団一つなし、間仕切りなし。暑いなと私はおととい感じて、きのう、温度計を持って同じ避難所を訪ねて温度をはかったら、午前の十一時の段階で室温が二十九・六度です。巡回の看護師さんにエアコンはどうなっていますかと聞いたら、エアコンが壊れていると言うんですよ。窓はあいても、網戸がないから、夜は閉めなくちゃいけない。被災者の方は、ゆうべも暑苦しくてなかなか眠ることができなかった、そういうふうに言われているんです。
 その熊本の合同庁舎は、総務省の出先機関もあります。厚労省もあります。国交省もあります。財務省もあります。農水省もあります。環境省もあります。そして、防衛省もあります。国の機関において、その一階において避難者がおられる。家を失った、財産を失った、仕事もなくなった、そして収入の道が閉ざされた人がおられる。そうした被災者の方々にお茶の一杯も提供できない。これはおかしな話です。扇風機の一つも、それから洗濯機の一台も、どうして置くことができないんでしょうか、通知どおりに。政府の言うきめ細かな支援というにはほど遠い現状ではないでしょうか。
 総理に伺います。
 プライバシー対策の仕切りがある、そうした避難所は、熊本全県的に見てもまだ一部にすぎません。それは多くの方が指摘しています。更衣所、シャワー、布団などなど、これからは夏向けの布団などが要ります。必要とされる備品が整っていないところが多数であります。
 安倍総理は、被災者の不安な気持ちに寄り添いながら、先手先手で、機動的な対応を進めるため、財政面でも万全を期していかなければいけないと述べられました。まさに、先手先手で、機動的な対応が必要ではないでしょうか。
 被災者のもはや人権にかかわる問題だと思います。相当疲弊されています。国、自治体問わず、これは政治の責任であります。内閣府の通達に基づいた避難所の生活環境の改善を、でき次第ではなく、いついつまでにやり上げるのか、早急にやり上げるべきだと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。


○河野国務大臣 避難所も大分集約されてまいりましたので、これから気温が上がる、また梅雨入りを前にして、環境の改善というのは喫緊の課題だと思っております。
 先ほどお話がありました洗濯機、エアコンについても、きちんと避難所に、必要のあるところには設置できるよう今努めているところでございますので、全ての避難所、まだかなりの数がございますが、一万人を超える方が熊本県内で避難をされておりますので、一つずつ避難所を丁寧に見て回って、ニーズに沿った環境改善ができるよう努めてまいります。


○田村(貴)委員 今の食事の問題、それから被災者の生活環境の問題、このままでは不測の事態が起こり得るかもわかりません。
 私は十日間入ってまいりました、この目で見てまいりました。そして、改善を要求してきているんだけれども、なかなか遅々として進まない。だから、きょう、閣僚の皆さん、私は言いましたので、動いていただきたいというふうに思います。
 車中泊の問題も質問させていただこうと思ったんですけれども、少し飛ばさせていただきます。
 石井国交大臣にお伺いします。
 阿蘇外輪山を初めとする斜面の崩落それから崖崩れなどで崩れた土砂が相当量、河川に流入しているんじゃないかと私も考えますし、多くの熊本県民が懸念されています。また、今後、降雨等によって大量の土砂が例えば黒川、白川に流入する可能性が高くなっているのではないかと思いますけれども、大臣の御認識はいかがでしょうか。


○石井国務大臣 今回の地震では、阿蘇大橋付近を中心といたしまして斜面の崩落が発生をし、白川の上流域では多くの土砂が河川に堆積をしております。
 例えば、阿蘇大橋付近の斜面の崩落では、おおむね四十万立方メートルの土砂が河川に崩落しているものと推定をしております。現在、河川内におりる道路が寸断をされておりまして、詳細な調査ができない状況にありますが、現在のところ、下流に向かって大きな土砂移動の状況は見られておりません。
 国土交通省といたしましては、監視カメラの設置などによりまして、土砂移動の監視体制を強化しております。また、専門家の意見もお聞きしながら、これらの崩落土砂による下流河道への影響把握を行いまして、その結果を踏まえ、必要な対応について検討してまいります。


○田村(貴)委員 もっと詳細な、緻密な調査も必要ではないかなと思うんです。
 そこで、安倍総理に伺います。
 熊本県民にとって、二〇一二年の北部九州大水害は忘れることのできない大惨事でありました。この県民の不安な思いを総理は認識されておられるでしょうか。
 地震によって生じた白川などの堤防等の応急補修は完了したと伺いました。しかし、大雨でどんな事態が生じるかわからないと、危険水位を引き下げたところであります。余震が毎日続いています。きょうも熊本県は雨が降っています。崩落土砂流出の可能性があります。大惨事を招かないためにも、河川の調査、河床の調査、河道掘削、堤防の維持整備などを行って、河川流量の確保にあらゆる手だてを講じる必要があると思います。
 二次被害の防止に、安倍総理、決意をお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。


○安倍内閣総理大臣 今回の地震では、熊本県内の多くの河川において堤防の損傷などの被害が生じています。
 平成二十四年の九州北部豪雨により白川等で甚大な被害が発生したことは記憶に新しいところでありますが、間もなく迎える本格的な梅雨を前に、しっかりとした対策を講じていくことが必要であります。
 国が管理する河川においては、堤防のひび割れの補修など、応急対策をこれまでに全て完了させたところでございます。熊本県においても、本格的な梅雨期に備えるため、鋭意応急対策を実施しているというふうに承知をしております。
 また、河川の被害状況を踏まえたソフト面での対策として、河川巡視の頻度をふやすとともに、早目の水防活動や早目の避難に資するよう、水防警報や洪水予報の基準を暫定的に引き下げて運用しています。
 関係自治体と緊密に連携をして、引き続き洪水への備えに万全を期していく考えでございます。


○田村(貴)委員 国土交通省が行った土砂災害緊急点検箇所は、今すぐ手を打つ危険度Aから始まって危険度Cまで千数カ所にも上っています。二〇一二年の北部九州豪雨被害の再来を、多くの熊本県民が起こらないように心配しています。政府として万全を期していただきたいというふうにも思います。
 そして、この阿蘇付近でこれだけの崩落とこれだけの土砂崩れが起こったこの地域に、立野ダムなるものの建設はきっぱり中止する、そのことも強く要求して、きょうの質問を終わらせていただきたいと思います。
 終わります。