閉会中審査-衆-災害対策特別委員会 九州豪雨被害 国の支援を 半壊住宅解体も対象に 衆院災害特 田村議員 住めない世帯多い

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
 九州北部豪雨でお亡くなりになられた方に、心からお悔やみと御冥福をお祈りします。そして、全ての被災者の方にお見舞いを申し上げます。
私は、本日、被災家屋の支援について質問をしたいというふうに思います。
 まず、小此木大臣にお伺いします。
 大臣は八月二十一日に現地視察されました。私も発災直後から、福岡県、大分県、多くの被災地を何度も見てまいりました。いまだに車が入ることができない集落もあります。
 資料①をごらんいただければと思います。朝倉市の黒川地域のある集落であります。再建に踏み出すことすらできない被災者が、今、多数おられます。

(委員会配布資料はコチラ)

 大臣にお伺いします。
 被災者一人一人の生活再建というのは、東日本大震災を受けて、大規模災害復興法や改正災害対策基本法に盛り込まれた基本理念の一つであります。この基本理念に立って、一人一人が生活となりわいを取り戻すことができるよう、自治体と被災者にしっかり向き合った支援が必要であると考えますが、基本的な御認識をお聞かせいただけるでしょうか。


○小此木国務大臣 まさに委員のおっしゃるとおりだと思います。
 東日本大震災を踏まえ改正されました災対基本法においては、基本理念の一つとして、被災者の御事情を踏まえつつ、速やかに被災者の援護を図ることが規定されたところであり、また、大規模災害からの復興に関する法律においても、地域住民の意向を尊重しつつ、大規模災害から地域住民の生活再建を図ることが規定されたところであります。
 当該理念に基づいて、被災者の生活再建に当たっては、被災者一人一人の御事情を踏まえた対応を行うことが重要であると認識をしております。
 今般の九州北部豪雨を含め、これまでの災害対応においても、被災者や地域の実情に応じた対応がとられてきたものと承知をしておりますが、今後とも、政府として、被災者の皆様方がその地域において住み続けよう、なりわいを続けよう、こういう希望を持って前へ向いて進んでいけるよう、自治体とともに被災者支援に取り組んでまいる所存であります。


○田村(貴)委員 確認できました。
 九月四日現在、被災家屋は、福岡県、大分県両県で三千五百六十七件に及んでいます。福岡県朝倉市では、住家の全壊が二百十四棟、半壊が七百六十二棟と現段階で発表されています。大分県日田市では、全壊が四十五棟、半壊が二百六十六棟であります。
 ここで言う半壊でありますけれども、半壊といっても実際には住めない状況にある世帯はかなりあります。畳が泥水に全部つかってしまった、流木が壁に突き刺さった、あるいは、たとえ家の中の土砂を撤去できたとしても湿気や悪臭で住むことができない場合には、これは全壊として取り扱うべきだというふうに思います。
 先ほどから大臣も答弁されて説明があっておりますので、内閣府にお尋ねします。平成十六年通知、浸水等による住家被害の認定に照らして、端的に、手短にお答えいただければと思います。


○海堀政府参考人 お答え申し上げます。
 平成十六年の通知におきまして、以下の具体的な内容を示させていただいております。
 一つに、浸水により、畳が吸水し膨張した場合や、衛生設備としての機能を損失する場合などには、各部位が損傷したとして取り扱うことを明確化する、また、半壊であっても、浸水等の被害により、流入した土砂の除去や耐えがたい悪臭のためやむを得ず住宅を解体する場合には、全壊と同様に取り扱うということを通知したところでございます。


○田村(貴)委員 わかりました。この趣旨はぜひ周知徹底していただきたいと思います。よろしいですね。
 住むことができずにやむを得ず解体を余儀なくされた全壊相応の場合で、被災者生活再建支援法が受けられます。そして、全壊と同様な支援金が受けられます。そうですね。
 問題は、このやむを得ない事由によって解体した半壊家屋が、環境省の公費解体撤去の対象とならない、災害廃棄物の撤去とならない、処理とならない。これはなぜなんでしょうか。御説明いただけるでしょうか。


○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 環境省におきましては、被災市町村の実施する災害廃棄物の収集、運搬及び処分に対して、委員御指摘のありました災害等廃棄物処理事業費補助金により財政支援を行ってございます。
 この補助金は、生活環境保全上の観点から必要となる災害廃棄物の処理を支援するという性格から、家屋の解体撤去につきましては廃棄物と同等とみなすことができる全壊家屋を対象とするという整理をしてございます。
 環境省といたしましては、この補助制度を最大限効果的かつ柔軟に活用することにより、円滑な、迅速な処理に向け、必要となる支援を実施してまいります。


○田村(貴)委員 それではお伺いしますけれども、熊本地震のときにはなぜ半壊世帯を公費解体の対象としたのでしょうか。


○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 熊本地震の場合、特に家屋の被害が膨大な数に上ったということがございます。その中で、解体を希望する半壊家屋も多数ございまして、この解体のおくれが特に被災地の復旧復興の大幅なおくれにつながるおそれがあったということから、半壊家屋の解体についても特例的に財政支援を行ったところでございます。


○田村(貴)委員 災害の規模が大きかった。今度の規模も相当大きいですよ。それから、復旧復興のおくれになっていく。これは、朝倉市においても、東峰村においても、日田市においても、同じじゃないですか。矛盾していると思います。住むことができない事態は同じなのに、災害の規模によって支援策が変わる、これはおかしいんですよ。
 副大臣、お着きになっておられます。よく聞いていただきたいなと思います。被災者は、災害の規模とか、それから災害の名称を選ぶことはできません。家を失った苦しみはどこでも同じであります。
 資料②をごらんいただけたらばと思いますけれども、これは、朝倉市杷木にある、ある集落の写真であります。
 家の原形をとどめているのもありますが、住むことのできない家屋がいっぱいあります。全壊したものも、ごらんのようにあります。まさに、先ほど御答弁があったように、入り乱れた状態であります。ここは道路もなくなった。仮の道路をつくったんだけれども、また後の雨で流されてしまった。それから、橋も今見ることができない。住宅は押し流されてこのようなありさま。
 面的整備が必要となるというような地域なんですけれども、全壊相当の家はそのまま、全壊は解体撤去、そういう形で復旧復興はできないと思うんですよ。これは、やはり甚大な被害なので、自治体が要望を上げているように、全壊相当も支援対象とすべきであります。
 そこで、とかしき副大臣、お尋ねしたいと思います。
 まさに、今、事務的に話していると解決できないんです。私もずっとレクチャーを積み重ねてまいりました。政治決断が求められる課題であります。
 聞いていただきたいんですけれども、福岡県の東峰村は、財政調整基金三千三百万円を取り崩して、半壊家屋を含めて、解体撤去費用を村の財政から支出することを決定いたしました。渋谷村長はこうおっしゃられました。被災者が受ける気持ちを考えた、目に見えるものを取り除けば、また新しい考え、生きる力が出てくると語ったのであります。まさに、やむにやまれずの判断でありました。
 同じように、支援したいが財政上できないというところもあります。一番大きな被災を受けた福岡県の朝倉市であります。森田市長は、解体撤去を市として行えば、莫大な費用を伴い、基金をなくしてしまうので、これはなかなかできないというふうにおっしゃったわけであります。
 福岡県、朝倉市、東峰村、自治体からの要望書にあるように、被災自治体は半壊家屋についても全壊家屋と同様の措置をとることを切に求めておられます。この被災自治体の課題と要求に対して、環境省、やはり応えるべきではありませんか。副大臣、いかがですか。


○とかしき副大臣 環境省といたしましては、被災なさった住民の皆様に一日も早くもとの生活を取り戻していただきたい。先ほど田村委員がおっしゃいましたように、現場では大変なことが起こっておりますし、全壊であれ半壊であれ、被害を受けたのは同じでございますので、そういった状況の中でも、とにかくもとの生活に戻れるように、スピード感を持って対応していきたい、このように環境省は考えております。
 あと、被災地市町村の実施に関する災害廃棄物の収集、運搬、処分に関しましては、これは災害等廃棄物処理事業費補助金による財政支援を行わせていただいております。この制度は、国費の補助が二分の一、さらに、激甚災害に指定された災害対策債により起債を行った場合には、交付金措置を含めますと最大九五・七%の財政支援が可能となります。
 本補助金では、家屋の解体撤去につきましては、生活環境の保全の観点から、廃棄物と同等とみなすことができる全壊家屋を対象とさせていただいております。
 ということで、環境省といたしましては、現在の補助金制度を最大限有効に、さらに柔軟に活用していただくということで、関係省庁とさらに自治体としっかり連携をとりながら、円滑に、そして迅速な処理に向けて、必要とされる支援をしっかりと実施していきたい、このように考えております。


○田村(貴)委員 副大臣、そうおっしゃるんですけれどもね、廃棄物と同等とするならば全壊の家だと。しかし、住むことができない家は全壊相当となるわけですよ。そして、支援法に基づく支援金も受けられるわけなんですよ。そして、家の持ち主は、もうこれは解体処分してほしいと、住むことができないので。これは、廃棄物と同等になるじゃないですか、どうせ解体するんだから。ここなんですよ。
 検討の余地はないですか、副大臣。検討されませんか。


○とかしき副大臣 先ほどもお話しさせていただきましたけれども、現在の補助金制度をやはり最大限効果的に、柔軟に活用していただくということで、やはりこれは関係省庁と自治体としっかり連携をとりながら、どういう場合に対応するのか、ここはちょっと知恵を出しながら対応していきたいなというふうには考えております。


○田村(貴)委員 ぜひ、知恵を出して検討していただきたいというふうに思います。
 そこで、小此木大臣、今議論してまいりましたように、住むことができずにやむを得ず解体するその家屋については、全壊相当として支援の対象となります。しかし、災害等廃棄物処理事業がそれについていっていないという現実があります。
 大臣は、自治体と国がしっかりと手と手を携えて、復旧復興を前に進めないといけないというふうにおっしゃいました。やはり私は、この事業に国が自治体と手を携えることによって解決を図るべきだというふうに考えておりますけれども、政治決断が求められております。大臣、いかがでしょうか。


○小此木国務大臣 委員がおっしゃることと重なりますけれども、廃棄物処理については環境省の所管でありますので、環境省で判断をいただいているところだと思いますけれども、大事は、これからも起こり得る大きな災害等については、しっかりと、先ほども申し上げましたが、いろいろなところで連携を図るところが必要だと思います。
 今問題になっております被災者支援、再建支援金については、半壊であってもやむを得ず解体する場合は、その解体や撤去の費用として使用することも可能であります。こういうことは御承知のとおりであろうかと思いますけれども、繰り返しになりますが、国、地方、そして被災地、被災者、あるいはこういう議会の中での議論、いろいろなことをさらに深掘りして、私たちがしっかりと認識をしていくことが必要であると今お答えいたしたいと思います。


○田村(貴)委員 私はあえて申し上げたいと思います。災害対策の原点、一人一人の立場に立った生活再建のこの立場を堅持していただきたいと思います。
 最後に、被災者支援のあり方全般について述べておきたいというふうに思います。
 大雨被害が各地で続いています。必ず問題となるのが住家の被害です。
 七月の秋田県の水害では十七の自治体に住家被害が生じましたけれども、大仙市以外の自治体は、一定の全壊世帯数に達していないので被災者生活再建支援法が受けられませんでした。秋田市では、たとえ家の一階が全流失、家財道具が一式流されたとしても、県と市のわずかな見舞金だけの人もおられます。生活再建支援法は住家滅失世帯の大小を問わず適用すべきであると思います。そういう検討が今まさに求められていると思います。
 また、その支援金、支援制度そのものも改善すべきであります。全壊で最大三百万円では再建にほど遠い。これは半壊も対象として五百万円に引き上げること。さらには、浸水対策。床上浸水も支援法の対象外であります。大分県の日田市の被災では、床上、床下、非常に多く、九百二十四棟でありましたけれども、床上で五万円の県の支援支給金のみであります。
 こうしたところの制度改善が今まさに求められている。自治体と被災者の悲願でもあります。改善を強く要求して、私の質問を終わります。
ありがとうございました。