201-衆-農林水産委員会-1号 2020年1月28日 畜産農家への支援拡充を アフリカ豚コレラ対策法可決

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

CSFそれからASF対策について質問します。
まず、大臣にお伺いします。
被害農家への殺処分の手当金は、子豚は、子豚の市場価格で評価をされるので、大きく育てて得られるはずだった利益は得られません。私は、昨年三月の質疑で、逸失利益まで補償すべきではないかと質問しました。これに対して農水省は、豚の導入を完了するまで家畜防疫互助基金があるとしました。
しかし、この互助基金は、九カ月で豚をもとの頭数に戻すことを前提にしています。既に九カ月以上たっているにもかかわらず、再開できない農家はたくさんいるわけです。
江藤大臣、再開まで国がやはり責任を持って、経営維持、再開に向けて支援を強化すべきであるというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。


○江藤国務大臣 罹患された養豚農家の方々におかれましては、大変な御苦労をされていることについて大変私もお気の毒であると思う一方、経営再開に向けては、全力で支援しなければならないと思っております。
市場価格で評価されるというふうに委員御指摘になりましたが、そもそも子豚は市場で取引されませんので、市場価格をつけるのが極めて難しいわけでありますけれども、いいものについては、大体、これもかなり頑張って八千円ぐらいの単価をつけるようにいたしました。これは、経営者の方々や養豚協会、いろいろな業界の方々と意見交換をして、これぐらいの値段をつければ大体納得がいくという水準で価格もつけさせていただいているつもりでございます。
確かに、九カ月という、縛りではありませんけれども、目標としてこの期限がありますので、低利融資その他もありますけれども、しかし、養豚農家の中には、この機会に心が折れてしまう人も正直いないわけではない。私の、口蹄疫のときにも、国から支援策があっても、この機会に、二度とこんな思いをするぐらいだったらもう畜産はやりたくないという方もおられました。
そういう方は仕方がありませんが、しかし、経営再開の意欲を強く持っている方については、再開というものは、こういうウイルスによるものも含めて、時間がたつにつれて気持ちも変わり、状況も変わりますので、フォローアップもしながら経営再開まで支援をしていきたいというふうに考えております。


○田村(貴)委員 ぜひとも支援策を拡充していただきたいと思います。心が折れないように支援が必要なんですよね。
これまでCSFの被害農家で廃業した農家は、農水省に伺いますと、もう既に三軒に達していると伺っています。大臣の地元の口蹄疫でも、やむなく畜産を諦めた方も多数おられたわけです。
ですから、廃業そして離農を生み出さないということが何よりも大前提ではないかなというふうに思います。
もう一問、大臣にお伺いします。
CSFの予防的ワクチンについてなんですけれども、これは手数料が取られます。千葉県では一頭当たり三百九十円、埼玉県では三百二十円の手数料がかかるというふうに伺いました。
埼玉では、業界では大変な努力をして、そして、衛生費を一頭当たり千円までに抑えてきたというふうにも伺いました。千円までに抑えてきた。この中でやはり予防的ワクチンに三百円からのお金がかかっていくのは、これは大変なコストアップになってまいります。
ここに対する手厚い支援も必要ではないかと考えますけれども、大臣、いかがですか。


○江藤国務大臣 ワクチン接種につきましては、ワクチン接種プログラムを策定する段階で、その地域の飼養農家の皆様方がそれを希望されたということがまず大前提であるということは、まず申し上げなければならないと思います。
しかし、そのコストアップにつながるということは、委員の御指摘のとおりでございます。生産費調査によると、獣医師のお金とか、それからワクチンのお金とか手数料とかを含めると、委員がおっしゃったように大体千円ぐらいになるということでありますから、これは大きな負担にはなるということも事実だろうと思います。
ですから、家畜伝染予防法に基づいて、ワクチン代は、二分の一、国が補助いたしますし、それから、残りの二分の一については県負担となりますけれども、五分の四については特別交付税措置をとるということになっております。
ただ、この手数料については、二百円台のところもあれば三百円台のところもあり、県によってばらつきがありますけれども、私たちとしても、いろいろな指導をしながら、相談にも応じながら、少しでも負担が減るように努力をしていきたいと考えております。


○田村(貴)委員 少しでも負担が減るように、農家の方もそれを希望しています。今回の一部法改正についても、理解はできる、しかし、支援が、支援の中身がやはり心細い、心配だという声を私も直接聞いたところであります。
次に、提案者にお伺いをしたいと思います。
ASF侵入に伴う予防的殺処分というのは、これはもう養豚農家にとっては苦渋の選択を強いるものであります。だからこそ、手厚い支援が必要になってまいります。
これまでのCSF被害農家への支援について、私はきょう、手当金について、それから互助基金について、それからワクチン接種の例を挙げて、まだまだ不十分であるというふうに述べてきました。提案者の今の受けとめはいかがでしょうか。また、離農、廃業を生まないためにどのような対応がこれから必要だとお考えになっておられるでしょうか。
できれば、提案者の中から、与党、野党、バランスよく御回答いただければというふうに思います。


○宮腰委員 現行家伝法において、CSF又はASFの患畜又は疑似患畜となり殺処分された家畜については、被害農家に対し、第五十八条第一項の規定に基づく手当金及び同条第二項の規定に基づく特別手当金を合わせて、最大で評価額の全額が交付されるものとなっております。
また、本法案に基づいてASFに係る予防的殺処分が行われる場合においても、現行の口蹄疫に係る予防的殺処分の場合と同様、家伝法第六十条の二第一項の規定に基づき、評価額の全額が補償されることとなります。
これらの補償は、評価額の全額を補償するものであり、妥当なものであるというふうに考えております。
また、私は自民党の養豚農業振興議員連盟会長を務めておりますが、ASFや今回のCSFについて、養豚関係団体からの評価額を超える補償を求める御要請はいただいておりません。
とはいえ、被害農家に対しては経営再開のための支援を行うべきことは当然であり、離農、廃業とならないよう、引き続き、充実した支援が必要であると考えております。
また、これに加えて、CSFやASFの感染を防ぐために、農家に飼養衛生管理基準を遵守してもらうための支援を行うことが重要であると考えておりまして、政治家の、政治の責任で、農家の飼養衛生管理基準の遵守をしっかりと後押ししたいというふうに考えております。
以上であります。


○神谷(裕)委員 田村議員には、質問ありがとうございます。
おっしゃっていただいたとおり、今、疑似患畜として、CSF、殺処分をされているところでございます。こういった皆さん方にしっかりと寄り添う支援、これは本当に大変大切なんだろうと思っているところでございます。
また、ASFが発生した場合に予防的殺処分を行うこととなる養豚農家の悲痛な思いについては、田村先生と全く同じ認識である、そのことを申し上げなければなりません。また、今回の法律案に基づき、ASFの予防的殺処分を行った場合には、家畜の評価額の全額を補償することとしております。
その上で、まずは、CSF、ASFへの感染を防ぐ努力をすることが重要ではないか、そのことを考えております。そのために、飼養衛生管理基準を全ての農家が遵守できるようにするための具体的な方策、そういったことについて、政府にも実現を求めていきたいと考えているところでございます。
さらに、CSF、ASFに感染した場合でも離農、廃業に追い込まれることのないように、農家に寄り添った支援策の充実を考えていく必要があるのではないかと考えているところでございます。
以上でございます。


○田村(貴)委員 時間が参りました。
まずは、何といっても水際対策の強化が求められます。そして、農家においての感染を予防する、そして、残念ながら患畜が認められたところへの万全なる支援対策を講じていただくことを強く要求して、質疑を終わります。
ありがとうございました。