201-衆-予算委員会第八分科会-1号 2020年2月25日 長崎新幹線は白紙に/日田彦山線 鉄道で復旧を

○田村(貴)分科員 日本共産党の田村貴昭です。

最初に、整備新幹線西九州ルート、いわゆる長崎新幹線について質問します。
国が二十年かけて五百億円の巨費を費やしたフリーゲージトレーンは、導入に至りませんでした。それを前提として進められてきた長崎新幹線は、今大きく行き詰まっています。
整備新幹線、長崎新幹線をめぐる、これは新聞、全国紙の社説の見出しなんですけれども、紹介したいと思います。朝日新聞「整備新幹線 見切り発車の重いツケ」、毎日新聞「「長崎新幹線」の迷走 佐賀の主張は理解できる」、読売新聞「整備新幹線 投資効果の再点検が必要だ」、大変な深刻な状況だと思います。一からの見直しが必要だと考えます。
与党の検討委員会は、佐賀県の新鳥栖―武雄温泉間について、昨年八月五日、フル規格の新幹線で整備する方針を決めました。しかし、佐賀県はフル規格の新幹線に一貫して強く反対をしているところです。
国土交通省は、一月十六日、フル規格、フリーゲージトレーン、スーパー特急、武雄温泉での対面乗りかえ、ミニ新幹線の五つの方式について、論点を整理した上で、並列して協議することを佐賀県に提案しました。
この五つの方式というのですけれども、これまで地元の合意があったのは、この五つの方式のうちどれですか。説明してください。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
委員の方から、これまでの九州新幹線西九州ルートに対しての議論の経緯についての御質問がございました。
これはもともと、九州新幹線の福岡市―長崎市間については、昭和四十八年に全国新幹線鉄道整備法に基づく整備計画に位置づけられたところでございます。(田村(貴)分科員「それは後で私が言います」と呼ぶ)はい。
まず、平成四年の十一月には、一部区間をスーパー特急方式で着工することが地元案として決定をされまして、その後、在来線の取扱いに関する長年の調整を経て、平成二十年三月には武雄温泉―諫早間をスーパー特急方式でまず着工したということがございました。その後、平成二十三年十二月の政府・与党確認事項において、武雄温泉―長崎間を一体的な事業としてフル規格で整備しフリーゲージトレーンを導入することとされ、翌年には、その前提で工事実施計画の変更認可が行われたところでございます。
その後、フリーゲージトレーンの技術開発については、国がJR九州などの関係者と協力しながら取り組んでまいりましたが、フリーゲージトレーンの九州新幹線への導入がおくれる見込みとなったことから、平成二十八年には、武雄温泉―長崎間の施設完成時において、武雄温泉駅での対面乗りかえ方式で開業することについて関係者間で合意をしたということでございます。
それで……(田村(貴)分科員「いいです。それでいいです」と呼ぶ)よろしゅうございますか。


○田村(貴)分科員 そうなんですよ。その三つなんですよね。フル規格とミニ新幹線というのは合意をされていないわけなんです。そして、その合意をされていないフル規格が、今や何かフル規格しかないみたいな論調になっているのは、これが先走っているのはゆゆしき問題だと私は思いますよ。
五項目を提案する一方で、昨年、与党検討委員会がフル規格を決めた日に、当時の石井国土交通大臣は、国土交通省としては今回の基本方針を重く受けとめておりますけれども関係者間での協議の具体的な方法等については今後検討してまいりたいと考えております、そういうふうに述べられました。赤羽大臣の会見については、国交省のホームページで承知をしております。
大臣にお伺いしたいんですけれども、国土交通大臣や国交省がフル規格を重く受けとめてきたというのは、五項目の中の提案の中でフル規格に重きを置いているということなんでしょうか。フル規格先にありきで議論をしようとしているのでしょうか。大臣にお答えいただきたいと思います。


○赤羽国務大臣 昨年九月十一日に、国土交通大臣に就任をした日に最初の記者会見でこの質問はされました。
これは、今局長の答弁の中で申し上げたように、長い期間さまざまな議論がなされる中で、与党のプロジェクトチームとしては一つのフル規格ということを提案があった。しかし、一方で、今の佐賀県の山口知事を始めとする地元は、それはなかなか受け入れられないという話があった。
そういう中で、地元の理解なくしてこれは強引に進めるということはなかなか難しい話でございますので、私が記者会見で申し上げたのは、まず、佐賀県の思いとか主張というのはなかなかちゃんと聞いたことがないということでございましたので、私は直接、山口知事、個人的にもお会いしたことなかったので、しっかりとお会いして、それぞれの責任者同士、率直な意見交換をしたいということの申出をしました。
就任以来、この間二度、知事とは二人きりでお話しをしまして、その中で、佐賀県の思いとか山口知事の思いというのも聞かせていただきましたし、私の方からも、冒頭、今後の、九州だけじゃないんですけれども、本件について、九州の二十年間とか三十年間とか中長期的なことを考えると、全国的にではありますが新幹線のネットワークを形成するということはやはりいろいろな意味でメリットが大きいというふうに思っておる、だけれども、これは地元の御理解なくしてはなかなかできないので、しっかりと佐賀県の主張を率直に語っていきたいというふうに申し上げたところでございます。
ちょっと申し上げると、その五つのことについて、知事は三つの方式はもう既に佐賀県としては了解だというふうに、いつでもオーケーですよと言われましたが、ではこのフル規格とかそうしたことは全くだめですかと言ったら、そういう話ではなくて、この率直な協議の中で五つについて議論するのは構わない、そういう話でございましたので、そうした知事との協議は進めている経緯でございます。
ただ、ちょっと、通常国会も始まりましたので、私もなかなか佐賀に足を運べませんし、知事も大変お忙しい身で、東京に来るということもできないので、今後、今御提案しているのは、実務レベルで、一つ一つ率直な問題提起、その解決に向けての知恵がないかといったことを、忌憚なく国と佐賀県の間でしっかりと話していきたいということで、協議に入りたいというふうに思っております。


○田村(貴)分科員 今の大臣の答弁を私なりに解釈すると、フル規格先にありきでない、決して押しつけるものではないというふうに理解しました。
それで、お伺いしたいんですけれども、佐賀県がなぜフル規格の新幹線に反対するのか。それは、さして時間短縮の効果もない上に、莫大な地元負担が押しつけられて、その県費を支出しなければならないからなんですよ。
整備新幹線というのは、鉄道・運輸機構が新幹線施設を建設、保有して、JRに対して施設を貸し付ける上下分離方式によって運営されます。財源については、貸付料収入を充てた残額、残りを国が三分の二、地方自治体が三分の一で負担するというスキームであります。
お伺いしますけれども、新鳥栖―武雄温泉間をフル規格で整備した場合に、事業費の規模は幾らになりますか。事業費の規模だけお答えください。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
約六千二百億円でございます。


○田村(貴)分科員 一方、二〇二三年春に開業予定の武雄温泉―長崎間のフル規格新幹線、これについては建設費が増加した、増大したと伺っています。現認可額と変更額について、いつの時点の計算かも含めて説明をしていただけないでしょうか。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
武雄温泉―長崎間の事業費でございますけれども、これは、整備方式によりまして、当然、必要となってくる事業費が異なってくるということでございます。
直近、武雄温泉―長崎間をフル規格でつくるとして、平成二十九年時点でこの実施計画の認可をした際には約五千九億円という事業費でございましたが、その後、建設費の増加の要因が幾つかございました。労務単価の上昇、消費税率の改定、東日本大震災を踏まえた耐震設計標準の改定等の、そういった外的要因でございますとか、あるいは、現地事情の精査、関係機関との協議に伴って新幹線事業自体の実施に伴い生じたコスト増というものがございまして、平成三十一年四月の工事実施計画の変更認可時点においては約六千二百億円というふうになっております。


○田村(貴)分科員 この間にだけ五千九億円から六千二百億円。六千百九十七億円と伺っていますが、それでいいですね。実に一千百八十八億円ふえたんです。これが整備新幹線の大きな問題となるわけです。
武雄温泉―長崎区間だけではありません。これは、北陸新幹線の金沢―敦賀間においても二千五百二十一億円もの建設費が膨らんでいるわけです。建設前と新幹線ができた後では、整備費が大きくはね上がります。今後、新鳥栖―武雄温泉区間においても整備費用が大きくふえるということは、これは明白であります。
フル規格だとするならば、佐賀県の負担は幾らになるんでしょうか。昨年四月十九日の佐賀県に説明した数字をもとに教えていただけますか。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
整備新幹線につきましては、その建設費を国と地方で二対一の割合で負担することになっておりますけれども、貸付料財源の活用や地方交付税措置により、実質的な地方負担は更に軽減されることとなるということでございます。
私ども国土交通省といたしましては、地方負担の具体的な規模感のイメージを持っていただきますために、昨年の四月に現行の法令の考え方などに基づきまして佐賀県の負担額をお示しをさせていただいたところでございまして、そのとき、フル規格で整備をした場合には、佐賀県の実質負担額は約六百六十億円という試算を佐賀県にお示しをしたところでございます。


○田村(貴)分科員 JR九州からの貸付料を考慮しない場合は幾らになりますか。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
私どもがお示しをさせていただきましたのは、現行の法令の考え方などに基づきまして、先ほど申し上げましたように建設費に対して貸付料財源をまず充てると。そうした……(田村(貴)分科員「いや、だから、貸付料を考慮しない場合も書いてあるじゃないですか、そこに。ちゃんと答えてください。その数字だけ言ってください」と呼ぶ)建設費そのものは約六千二百億円の事業費ということでございます。


○田村(貴)分科員 違う違う。レクで説明してくれたことを、何でここで説明してくれないんですか。
貸付料を考慮しない場合は一千百四十億円、ここに書いておるじゃないですか。そうでしょう。そうだと言ってください。(水嶋(智)政府参考人「はい、そうです」と呼ぶ)はい、そうですね、そうなんですよ。時間がないので明確に答えてください、聞かれたことに。
JR九州が最大限貸付料を払った場合でも、佐賀県の負担は六百六十億円に上るんですよ。佐賀県は、既に鹿児島新幹線の負担二百七十億円を毎年払い続けているわけですね。この上に更に六百六十億円、そんな負担はできないとする佐賀県の主張は、これは当然のことなんですね。
その貸付料はJR九州が試算したものですか。整備を負担する整備費について、JR九州は支払うことを同意していますか。社長は何と答えていますか。教えてください。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
この貸付料の額でございますが、これは新鳥栖―武雄温泉間をフル規格で整備する場合の収支改善効果を国において試算したものでございますので、JR九州との調整を経たものではございません。


○田村(貴)分科員 青柳社長は何か言っていますか。では、私が言いましょう。遠い将来の受益の程度を当社で判断するのは難しい、このように言っているわけですよ。ですから、JR九州が貸付料を払うという担保はどこにもないわけなんですよね。
貸付料というのは、いわゆる受益の範囲内なんです。受益の範囲内である以上は、国が想定した収支改善効果の金額に当たる八十六億円、これが充てられるということはあり得ないわけなんですね。貸付料というのは佐賀県を説き伏せるための試算だと私は言わなければならないと思います。
佐賀県は、整備新幹線について一切フル規格での整備を求めていません。地元の負担が、これは国の法律ですね、全国新幹線鉄道整備法、国の法律で義務づけられている以上、佐賀県の合意がない限り新幹線計画は成立しませんね。協議にしても環境アセスにしても、先ほど大臣からありましたけれども、佐賀県の合意がない限り前には進まないということでよろしいですね。どうなんですか。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
整備新幹線の着工に関しましては、五条件というものがございます。そして、実際に環境アセスを行う場合におきましても当然地元の自治体の御理解を得るということが大変重要だろうと思いまして、これまでのところ、佐賀県の御理解を得ながらこの事業を進めていくという立場をとってきているところでございます。


○田村(貴)分科員 整備新幹線というのは自治体の合意がなければ、地元負担が絶対発生するので、これを進めることができないんですよ。だから、これは、さかのぼって一から見直しをしなければいけないということです。
フル規格の新幹線は、佐賀県民で、佐賀新聞社が調査した結果、年々下がってきていますね。二〇一九年十一月の調査では一七%。逆に、リレー方式、スーパー特急方式、フリーゲージトレーン、これらの三つで過半数に達しているわけです。
推進している長崎県においても、新幹線はなくてもいい、全く不要、これを合わせると三八%。決して少なくないんですよね。
もともとはフリーゲージトレーンを前提にしていた。それよりも四千億円も整備費用がかかるフル規格新幹線六千二百億円。今後どうなるかもわかりません。この整備新幹線というのは、今から半世紀前、四十七年前の一九七三年に立てられた計画であります。当時と今では情勢が、状況が、時代が全く違います。
最後に、大臣にお伺いします。
これは、無理を通せば将来に禍根を残すことになります。整備新幹線というのは本当に必要なのか、精査する必要に今迫られているのではないでしょうか。長崎新幹線計画は白紙に戻して議論すべきだと私は考えますが、大臣いかがでしょうか。


○赤羽国務大臣 先ほど申し上げましたように、私も国土交通大臣に就任して、率直に佐賀県の責任者の山口知事と議論を重ねていこうと。そして、これまでさまざまな問題や課題があるのは承知をしておりますし、それを佐賀県がどう思っているのかというのは、実は具体的にこれからスタートをしなければいけないというような側面もあるかと思っております。
私は、一つ一つ丁寧に知恵を出し合うと。私は非常にフラットに佐賀県のことは思っておりますし、その中でお互い政治家として知恵が出せるようにしようということは、山口知事も了解をしていただいております。
これが、もしフル規格が逆にはなからだめだというのであればそうした協議にも応じないというふうにも、私はそう理解をしております。結論はどうなるかわかりませんが、そうした、白紙というか、自分の気持ちの中では、佐賀県のことをしっかりと聞いて、それに対してできることはどれだけあるのかということをまたぶつけて、そして、それは百かゼロかというような話では恐らくないと思いますので、そうしたいい対話ができるように心がけなければいけない。
それで、整備新幹線につきまして、さまざまな懸念というのもあったと思いますが、私も全く懸念がなかったというわけでは個人的にはありませんけれども、やはり、北陸新幹線の、金沢とか富山の整備新幹線をベースにした地域活性化の現実ですとか、九州新幹線の鹿児島線、鹿児島も熊本の人たちも最初は相当懸念していたというふうに記憶をしておりますが、今私が住んでいる神戸、阪神間から九州、熊本、鹿児島地域に物すごく人が行っているというような効用も認めなければいけないと思います。そうしたことがどれだけ地域活性化につながっているのかということをしっかりと見きわめながら、やはり、中長期的にどうある姿が、地元の発展、また、お一人お一人の豊かな暮らしにつながるのかということを、しっかりと、誠実、誠意を持って聞いていきたい。
環境アセスについても、地元の佐賀県は大変心配をしておりまして、今回の予算の中に入れるんじゃないかと。そうしたことをすると信頼を築くことにはなりませんので、それはお約束どおり、国で勝手なことをしなかったという。だから、基本的な誠実な対話と姿勢はしっかりと、私たちの立場としては貫いていかなければいけない、こう思っております。


○田村(貴)分科員 新幹線の問題はもう終わりますけれども、大臣、山陽新幹線、JR西日本と、JR九州の鹿児島の新幹線は全然輸送力が違います。比較にはなりません。
次に、JR九州、日田彦山線の災害復旧について質問をします。
これは、二〇一七年の七月に日田彦山線が被災して、二年半が過ぎていまだに復旧していません。
JR九州は、バスとBRTによる復旧案を出して、そして、鉄道の復旧を望むのならば被災自治体の負担を求めるという、ゆゆしき事態になっています。
時間がないので私の方から紹介しますけれども、去年の五月に国土交通委員会で、JR九州が完全民営化法案の審議のときに青柳社長が何と言ったのか。青柳社長は、九州の鉄道ネットワークにつきましては維持していくということを申し上げたい、三セク化又は廃止ということは検討しておりませんと言ったんですね。それから、これまで二十八年間、種々の災害をこうむりましたが復旧を果たしてきた、今後とも復旧に努めるように努力しますと。
完全民営化の論議の中で、JR九州の社長は国会のこの場で約束したんです。その舌の根も乾かないうちに、被災路線は復旧しないんですよ。この日田彦山に限って復旧しないんですよ。なぜそうなっているんですか。政府はJR九州をどのように今まで指導してきているのか、簡潔にお答えいただけますか。
〔秋本主査代理退席、主査着席〕


○水嶋(智)政府参考人 お答え申し上げます。
災害で被災した鉄道の復旧に関しましては、最終的には鉄道事業者がみずからの判断のもとその方針を決定するものでございますが、鉄道を含めた地域の公共交通は、地域の経済、社会的活動の基盤でございまして、その確保は重要な課題でありますことから、地域で丁寧な議論が行われることが重要だと認識をしております。
日田彦山線におきましては、沿線自治体やJR九州から成る日田彦山線復旧会議において、関係者で議論を深めていただいている状況だと認識をしております。
JR九州におかれては、被災した日田彦山線沿線の皆様のお考えを真摯に伺っていただきながら、丁寧な説明、議論を行っていただく必要があると考えておりまして、国土交通省といたしましても、日田彦山線復旧会議への参加などを通じて必要な対応を行うとともに、引き続き、JR九州に対して必要な指導を行ってまいりたいと考えております。


○田村(貴)分科員 その復旧会議です。第五回の復旧会議が二月十二日に行われました。この復旧会議で、東峰村から疑義が出されました。JRの復旧費用についてです。村が行う車道橋の復旧費用に対して、JR九州が示した鉄道橋の復旧費用は一メートル当たりで三・八倍から六・八倍積算が高くなっている、こういう試算を村の方が出しました。ですから、東峰村の試算、村長の発言で、この精査が必要だとする村長の発言を受けて、この会議で福岡県知事は、JRと私どもと協議をさせていただきたいと発言をしたわけであります。
県と村がJRの負担額について精査を行う方向性が示されました。復旧会議の大きな局面になってきているのではないかと思います。
九州運輸局は復旧会議のアドバイザーとして参加しています。復旧費用のその額について精査が必要だという議論になってきた以上、その精査がしっかり行われるよう、国土交通省も含めて必要な情報提供と支援を行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。


○水嶋(智)政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のとおり、九州運輸局は日田彦山線復旧会議にアドバイザーとして参画をしておるところでございます。これは、この会議の円滑な議論を促すとともに、関係者からの要請に応じまして、制度や技術面の助言、議論の整理への協力などを行うためであると認識をしております。
また、委員御指摘の第五回の日田彦山線復旧会議におきましては、鉄道による復旧費用について、JR九州が約五十六億円としているのに対し、東峰村から約十七億円との独自の試算が示されたということでございまして、これに対し、福岡県知事からは、JR九州と議論していくとの発言があったことは承知をしております。
ただ、この村の試算につきましては、技術的には相当いろいろな問題があるのではないかという指摘もあるようでございまして、鉄道の加重に耐えられるような橋梁の設計条件等になっているか等についての精査が必要な案だったという指摘があるということでございました。


○田村(貴)分科員 必要な精査が行われるように、アドバイザーとしての役割を果たしていただきたいと思います。
その復旧費用がたとえJR九州が主張する五十六億円だとしても、大幅に低減できるということを、私は昨年の五月の国交委員会で質問をしました。国土交通省との間でもこの額については確認しました。改正鉄道軌道法で支援が充てられた場合に、五十六億円は半分、二十八億円になります。しかも、この改正鉄道軌道法の適用はバスではだめなんです。鉄道のみだということも確認しました。
赤羽大臣、私、改正鉄道軌道法の支援は、これはやはり使わない手はないと思いますよ。大臣は法案提出者でありました。二〇一八年の五月三十日、国土交通委員会での当時の赤羽提出者の答弁、ここに紹介しますけれども、「九州北部ですとか、どうしても地方部というか、人口減少地域の鉄道事業を維持するというのは大変だというのも、これもそういった事実もございますが、その中で何とか地域住民の思いをかなえて鉄道事業を再開させていきたい、その地域住民と鉄道事業者の合意形成を後押しして、地域にとって必要な鉄道が維持されることに寄与することが今後の法案は期待されるもの、そう認識をしております。」というふうにおっしゃったわけですね。大臣、今もその考えに変わりはないでしょうか。
地元も私も大いにこの改正鉄道軌道法の適用を期待しているわけであります。被災自治体、被災住民は、鉄道での再建ができればそれにまさるものはないという立場であります。
支援のスキームを持つ国土交通省のトップとして、イニシアチブを発揮していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。


○赤羽国務大臣 このときの委員会の発言の立場はもちろん提出者でありますし、今は国土交通大臣、立場は違いますけれども、その思い、ローカル線といえども生活の足となっているケースが多いのででき得る限り復旧をしたいというのは、これは私の思いだけではなくて、地元の住民、自治体の皆さん、また鉄道事業者もそうだと思っております。
ただ、ちょっと、私の発言はその前段がございまして、現行法では、この鉄道を復旧するかどうか、廃線にするかというのは、鉄道事業者が最終的に判断することだということも申し上げておりますので、それは誤解なきようにしてください。
その原則の中でできる限りのことはないかということで、この鉄軌道整備法の一部を修正する立案者として提案をし、成立をいただいたということでございます。


○田村(貴)分科員 被災路線ですから、これは経営問題じゃないんですよ。被災インフラというのは無条件で復旧する。電気だって水道だって、それから電話だってそうですよね。鉄道だけなぜしないのか。
事業者の考え方というんですけれども、そのために国土交通省は指導の役所としてあるわけじゃないですか。役割を果たしていただきたいと思います。
そして、JR九州が民営化に移行するときに国の方から支出された経営安定基金、三千八百七十七億円ですよ。三千八百七十七億円、こうして支援があって、それは多くのローカル線を抱えるJR九州の完全民営化、そのために、鉄道ネットワークの維持向上に資するために出されたんですよね。でも、その三千八百七十七億円は、二千二百五億円、五八%が新幹線に投入されたんですよ。鹿児島ルートの新幹線に一括先払いして出されたんです。
残る経営安定基金のうち、鉄道の維持向上に資する鉄道事業の用に供する資産への設備投資を行うための費用、いわゆる鉄道ネットワークを維持していくための額というのは八百七十二億円というふうに伺っております。そのうち今JR九州に残っているのは二百七億円だというふうに伺いましたけれども、鉄道局長、その数字で間違いないですか。


○水嶋(智)政府参考人 お答えを申し上げます。
間違いございません。


○田村(貴)分科員 二百七億円残っているんだったら、改正鉄道軌道法の二分の一の負担で、JR九州、十分支払うことができるじゃないですか。これまでどおりJR九州の事業者としての使命において、責任において復旧することができると私は強く主張したいと思います。
最後、大臣に、私も先ほど知ったんですけれども、あした二十六日に、福岡県の東峰村の住民で組織する……


○伊藤主査 委員、大変恐縮ですが、質問時間が終わっておりますので。


○田村(貴)分科員 ごめんなさい。わかりました。
署名を九州運輸局、それからJR九州、それから福岡県、福岡県議会に届ける。その署名は、二千人の村民以上の一万七千九百筆です。この署名を重く受けとめていただきたい、沿線住民の思いを強く酌んでいただきたいということを強く申し上げて、きょうの質問を終わります。