201-衆-環境委員会-2号 2020年3月10日 パリ協定発効 CO2削減目標の引上げ 石炭火発脱却を/希少種馬毛シカの保護を

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

最初に、地球温暖化対策、脱石炭火力問題について質問します。
小泉大臣は、所信で次のように述べました。石炭火力発電の海外技術輸出の四要件にかかわって、悔しい思いもしているという話もありました。予算委員会の二月二十五日の分科会では、大臣、見直しの方向性というのは厳格な方向で考えていく以外にないというふうにも述べておられます。
厳格な方向での見直しというのはどういうことでしょうか。先ほどからの議論を聞いていますと、日本はこれから何を売っていくのか、私が聞いたところでは、石炭から再エネへの模索と探求を今からやっていくんだというふうにも受けとめました。見直す点というのは何なんでしょうか、端的にお答えいただければと思います。


○小泉国務大臣 端的にということでありますが、まさに見直す点について関係省庁と議論をしていく。そして、六月のインフラ輸出戦略骨子、その策定の中に関係省庁の見直しについての議論の結果を反映をさせて、それがインフラ輸出戦略の骨子になるわけですから、インフラ輸出戦略のあり方につながってくる、そういった理解だと思います。


○田村(貴)委員 論議して何も出てこなかった、一ミリも動かなかった、これでは絶対いけないということですよね。
四省庁と議論をしていく、環境省が呼びかけになっているかわかりませんけれども、経済産業省、財務省、外務省、きょうは三省にもお越しいただきました。
まず、経済産業省松本副大臣、お伺いします。
経済産業省は、石炭火力輸出支援の四要件、これを見直すんですか、見直す方向にあるのでしょうか、見直すならばどこをどういうふうに見直すというふうにお考えでしょうか。


○松本副大臣 今、小泉環境大臣からお答えがあったことに尽きると思っておりますけれども、石炭火力輸出支援の四要件につきましては、ことしの六月に次期インフラシステム輸出戦略骨子に取りまとめられることになっておりまして、それに向けまして、今後、関係省庁で議論をし、結論を得るということになっておりますので、その議論がまだ始まっていないような状況の中で何かお答えできるようなことはないということであります。
我々といたしましては、今後関係省庁で議論をしていくことになるわけでありますけれども、大切なことは、我が国が世界の二酸化炭素の実効的な排出削減に貢献をするという視点であるというふうに考えております。
石炭火力発電はガス火力発電に比しまして二酸化炭素の排出量が多いことは事実でありますが、他方、世界には、経済発展に伴うエネルギーの需要増大に対応をするため、経済性や自国内に資源が賦存することなどから石炭をエネルギー源として選択せざるを得ない途上国が存在するという現実もございます。
こうした観点も踏まえつつ、関係省庁としっかりと議論をしてまいりたいと思います。


○田村(貴)委員 見直しの方向性が経済産業省からは何も聞かれないというのは非常に私は残念であります。
財務省、来られておると思います。
同じ質問です。見直すつもりなのか、どこを見直すのか、教えてください。


○土谷政府参考人 お答え申し上げます。
石炭火力輸出支援の四要件の見直しにつきましては、今後関係省庁で議論していくことになりますので、その方向性につきまして、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますが、財務省としても、今後の議論にしっかりと参加していく考えでございます。


○田村(貴)委員 外務省も来ておられます。
同じ質問です。


○曽根政府参考人 お答えします。
今各省庁からもお話ありましたように、まさに四要件の見直しにつきまして、次期インフラシステム輸出戦略骨子に向けて関係省庁で議論をしていくということでございますので、現時点において当省の立場について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、外務省としても、しっかり議論に参加してまいりたいというふうに考えております。


○田村(貴)委員 お聞きになりましたように、小泉大臣が個人的な思いも込めて見直しの方向性についてはきょう御発言がありました。しかし、一緒に協議するほかの三省は、何の問題意識もそして見直しの方向性も、何も示されていない。大臣、これは大丈夫ですかね。大臣のかけ声倒れになるのではないかなと私は心配するんですよ。
これは政府一丸で取り組んでいかなくてはなりません。大臣は、所信の中で、国際社会からの批判に対して受け身となっている現状という言葉を言われました。まさに今受け身となっている現状が他の省庁から示された。これはもう急いで議論していかなければならないというふうに思います。またいろいろ質問させていただきます。
環境省にお尋ねします。
四要件の二ですよね、日本の高効率石炭火力への要請について。そもそも日本は各国から引く手あまたになっているんでしょうか。そういう要請はベトナムのブンアン以外にどこから来ているんでしょうか。


○南政府参考人 お答えいたします。
これまで、ベトナムから日本の高効率石炭火力発電の要請があったほか、他の国々からも日本の高効率石炭火力発電の要請が行われているところでございます。
具体的な要請件数につきましては、相手国とのやりとりや企業の秘密ということにも関連してきますので、回答は差し控えさせていただきたいと思っております。


○田村(貴)委員 ごめんなさい。経産省の方からですね、回答は。
お伺いすると、このブンアン2以外にインドネシア、その程度なんですよ。今、石炭火力燃料関連事業から投資を撤退する、ダイベストメント、これが世界じゅうに広がっているところです。
日本が技術支援するブンアン2の石炭火力事業は、現地ベトナムの出資者であった建設会社や冷蔵電気工業が撤退しています。融資についても、シンガポールやイギリスの銀行がファイナンスを禁止する方針を決定して事業から撤退をしています。
財務省にお伺いします。
日本のJBIC、これは財務省担当ですね、財務省担当のJBIC、国際協力銀行だけが融資を撤退しようとしないんですよ。各国が既に手を引いているのに、どうして日本は国際批判をこれだけ浴びながら輸出支援をやめると言えないんですか、お答えください。


○土谷政府参考人 お答え申し上げます。
今現在話題になっておりますベトナム・ブンアン2の件につきましては、関係省庁の協議の結果、日越首脳会談共同声明で協力を確認していること等も踏まえ、JBICも公的支援の実施する方針というふうになっているところでございます。


○田村(貴)委員 ダイベストメントがなぜこれだけ広がっているのか。それは、石炭火力発電の価値が下がる、投資額を回収できなくなる座礁資産となる可能性があるからなんですよ。ですから、各国は賢明な判断を今しているわけですよね。そういうもう無駄となってしまいかねないような投資はやめるべきですよ。輸出支援はもうきっぱりとやめるべきであることを私は強く要求しておきたいと思います。
それで、海外の輸出支援もあれなんですけれども、国内の石炭火力発電、これをどうするかというところがやはり問われてくるわけです。たとえ石炭火力輸出支援の四要件が見直されたとしても、国内の石炭火力発電が削減されないと温暖化対策は一向に進みません。その国内の石炭火力発電についてはどうでしょうか。稼働中が百二十四カ所あります。加えて計画中が二十二カ所あります。脱石炭へのかじを切らない日本に対して、国連のグテーレス事務総長は、日本を念頭に置いて石炭中毒という言葉を使っておられます。
JERA、これは東電と中部電力の共同設立会社、このJERAが横須賀火力発電を稼働させようとしています。この横須賀火力発電のCO2の排出量について教えてください。


○上田政府参考人 JERAにつきましては、今回アセスで審査したものについては、六十五万キロワットを二基、百三十万キロワットというふうに承知しております。(田村(貴)委員「年間」と呼ぶ)年間のCO2でございますか。(田村(貴)委員「年間のCO2」と呼ぶ)事業者から提出された資料によりますと、年間設備利用率八五%、これで稼働させた場合のCO2の排出量は年間約七百二十六万トンと承知しております。


○田村(貴)委員 横須賀だけで年間七百二十六万トンなんですよね。
資料を配付しています。JCM、二国間クレジットの資料であります。途上国へのすぐれた低炭素技術を普及させ、我が国の削減目標の達成に活用する、この二国間クレジットでありますけれども、現在、百五十九組のJCMがあるというふうに聞いております。
日本が世界で貢献するCO2の削減量について教えてください。


○近藤政府参考人 申し上げます。
二国間クレジットでございますが、JCMのパートナーシップ国に対しましてすぐれた脱炭素、低炭素技術の導入を支援することで、パートナー国の温室効果ガスの排出削減を可能にするとともに、その削減分の一部を我が国の削減目標に達成するものでございます。
地球温暖化対策計画におきましては、JCMを通じて、毎年度の予算の範囲……(田村(貴)委員「数字だけでいいです」と呼ぶ)削減のところは、百五十九件のJCMのプロジェクトにつきまして、二〇三〇年度までに累積で約千四百万トンの温室効果ガスの削減を想定しております。


○田村(貴)委員 いい技術支援をして、二国間クレジットで千四百万トン、これはうまくいった場合ですよ、全部が動いて。しかも累計の数字ですよね。ですから、先ほど答弁がありましたように、JERAの横須賀、これは小泉大臣の地元なんですけれども、横須賀だけで七百二十六万トンでしょう。こちらはどうなるかわからないけれども、この横須賀分のCO2の排出、やはり帳消ししてしまいかねない、横須賀が動いてしまったら二国間クレジットを帳消ししてしまわないかという問題に行き着くわけであります。
大臣は、日本のすぐれた数多くの取組が石炭批判の前にかき消されてしまっていることに悔しさを感じていますと述べられました。でも、かき消しているのは、石炭火力の削減はおろか新増設まで認めている政府自身じゃないんですか。これは大問題だとやはり思いますよ。
もう一つ、小泉大臣は、JERA横須賀火力発電の稼働については厳しく言ってある、二〇三〇年度及びそれ以降に向けた本事業にかかわる二酸化炭素排出削減への対応の道筋が描けない場合、再検討することが重要と、これは去年の十月十一日、国会での答弁で言っておられます。
そこで、お伺いしたいんですけれども、今、横須賀の火力の発電だけ二国間クレジットの対比で言いました。それから、今、環境省の試算では、石炭火力発電所の二〇三〇年度のCO2、これは現状において超えてしまっているんですよ。ですから、やはり今あるもの、今から計画中のものを動かしていったら日本の目標は絶対クリアできないんですよ。だからとめて削減するしかないじゃないかと言っているんですけれども、大臣、どうなんですか。


○小泉国務大臣 まず、横須賀のこの火力発電については、先生おっしゃるとおりの答弁を私はしていますし、それは今も変わりません。
まず、世界の潮流に逆行するような地球温暖化対策が不十分な石炭火力発電は是認できなくなるおそれ、これについて述べた上で、先生がおっしゃったように、本事業に係るCO2排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を再検討することなどを含む厳しい意見を言っていると。
そう言った上で、今、後段の、このまま稼働予定のものが全部できたら二〇三〇目標を超えちゃうじゃないかという、これは全体の設備容量の計算とかも含んでいるとは思いますが、いずれにしても、環境省としては、大事にしなければいけないと思っているのは、毎年、電力分野については事業レビューをやることになっています。これについても、しっかりと見て、今の現状を踏まえて意見をしていく、そういったことになると思います。
いずれにしても、今、海外に対しての、なかなかかき消されてしまっている取組を前に進めるためにも、まずはこの輸出の四要件にかかわる議論を関係省庁で実りある形でしていくということが大事なことであると考えております。


○田村(貴)委員 やはり数字は物すごく大事だと思うんですよね。COP26に向けてCO2の排出削減目標、この見直しが厳しく迫られているわけですから、早く数字を示して、そして世界に貢献する日本の役割を示さないといけないと思います。
日本は、パリ協定に提出している現状の削減目標は、二〇三〇年度までに二〇一三年対比でCO2を十億四千二百万トン減らさなければならないわけです。そうなると、二〇三〇年度の電源構成比における石炭火力の割合は二六%ですね。環境省の試算によれば、排出量は二億二千万トンから二億三千万トンになるわけです。今建設されている石炭火力発電所を含めて全て稼働した場合の排出量は二億九千万トンになるわけなんですよ。提出したこの排出目標に比べて六千八百万トンもふえることになるんですよ。
新規増設はやめると政府は言わないでしょう。認めないとも言わないじゃないですか。横須賀だって動かすし、今動いているものもずっと継続している。だから、ここが今一番問われているわけなんです。ここにメスを入れない限りは、やはり日本のCO2削減目標というのはちゃんと世界に示せないということです。
私、政府の中でも、とりわけこの問題は経済産業省の姿勢と立場がやはり問われていると思いますよ。一・五度目標の二〇三〇年四五%削減、それから二〇五〇年ゼロ、実質ゼロ、これに向かって世界が一生懸命今頑張っている。日本はどうするのか、ことしそれが問われているわけなんですね。
百を超える国が削減目標の見直しを表明しています。EUは五五%の削減に向けて法整備を進めています。二〇三〇年四五%、二〇五〇年実質ゼロ、これを実現するために、経済産業省、副大臣、この立場で経産省も目標を立てるんでしょうか。どうなんでしょうか。


○松本副大臣 もちろん、国といたしましてこれまで立ててまいりましたそうしたさまざまな諸施策というものを我々としては念頭に置きながら、そして、経済産業省としても、それを実現するために全力を尽くしているところであります。


○田村(貴)委員 COP26で日本の新しい削減目標を示せなかったら、これはもう日本は国際社会から何もしない国として更に強い非難を受けることは間違いないわけであります。
大臣、同じ質問です。二〇三〇年四五%削減、二〇五〇年実質ゼロ、これ以外に道はないんですよね。そして、COP26に向けて、この国として、大臣が高らかに、この目標と日本の方針は合致したということを宣言できる、こういうふうに頑張ること、決意、表明していただけますか。


○小泉国務大臣 田村先生から先ほど四要件の見直しの議論や今のNDC、そして二〇五〇目標、このお話がありましたが、私は前向きな一歩だと理解をしているのは、先ほど四省庁それぞれ、松本副大臣、そしてまた関係の審議官、事務方の皆さんからも御発言がありましたが、ほかの省庁から前向きな方向性がないじゃないかと先生おっしゃいましたが、まずは議論をしっかりしよう、そういうことになったということも関係省庁の努力の結果だと思っています。
あとは、その議論の中で御評価いただけるような形になるかどうか、まさにそれは、これから同じテーブルに着いて、そして、経産省だけじゃなくて、外務省、国交省、農水省、私と一緒にマドリードにも行きました、そういった中で、あのCOPの最前線の出来事というのは共有している各省庁がいますから、その中でしっかりと前に進めていきたいと思いますし、パリ協定の目標達成には、今各国が出している目標のままではパリ協定の目標は達成できないことは事実でありますから、そういった事実を踏まえて議論をすれば、私は、関係省庁とも有意義な議論ができるのではないかな、そういうふうに考えております。


○田村(貴)委員 何度も言いますけれども、大臣のかけ声倒れになりかねないという答弁をきょう聞きました。ですから、前に進めよう、小泉大臣はこう述べているわけですから、きょう来られた三省の皆さんは、前に進める見直しの方向性でしっかり合い議をしていただきたいと思います。
時間がなくなってまいりました。きょうは沖縄の絶滅危惧種ジュゴンと、それから鹿児島県のマゲシカについて質問させていただこうと思ったんですけれども、きょう、マゲシカの質問をします。
鹿児島県種子島に隣接する馬毛島に生息するマゲシカ、環境省にお伺いします。レッドリストでマゲシカは、生息地の現状、個体数の状況、存在を脅かす原因、要因について書かれていますけれども、そのくだりを紹介していただけますか。


○鳥居政府参考人 お答えいたします。
馬毛島のニホンジカは、環境省レッドリストにおいて、絶滅のおそれのある地域個体群に選定されております。
レッドデータブックによりますと、生息地の現況は、開発に伴い森林伐採や整地が進行しているとされています。また、個体数の現況は、二〇一一年の調査による推定生息数は二百五十五から二百七十七頭で、二〇〇〇年の調査結果である五百七十一頭と比較するとほぼ半減しているとされております。存続を脅かす要因といたしましては、開発に伴う森林伐採等の環境改変が本個体群に影響を及ぼしているとされているところでございます。


○田村(貴)委員 説明していただきました。
資料をお配りしています。小泉大臣は初めてごらんになるかもわかりません。これが種子島から十二キロ離れたところの馬毛島です。無人島です。ここを防衛省が、百六十億円の、これは予算流用の形で島を全部買い取ってしまうと。そして、用地買収交渉が今進められています。つくる施設は自衛隊の基地なんですけれども、これは、大臣、御存じのように、FCLPなんですよ。米空母艦載機地上離発着訓練、これを米軍施設として提供するがために巨費を投じて今買収契約を行っているわけです。
しかし、防衛省が買おうとしているこの土地、この島は、違法開発に満ちあふれた歴史を持っているわけなんです。一目瞭然の資料として予算委員会でも配らせていただきました。
左の図が鹿児島県が作成した図なんです。このカラーの地図の中でグレーの部分、この灰色の部分は鹿児島県知事が林地開発を許可した場所なんです。ここは開発していいという場所なんです。ほかの色の部分、黄色とか赤とか青とか、ここの部分は、木の根っこを引き抜く、抜根さえもしてはいけない。届出がないわけだから林地として残っていなければならないんですよ。開発許可は得ていないんですよ。ところが、右のこの航空写真を見てみますと、これはもう巨大な十字架上の地面があらわになっているのが一目瞭然であります。林地はなくなってしまい、無許可の開発はもう明らかなんです。
こうしたことで、先ほど環境省からレッドリストからの説明があったように、マゲシカの数が半減してしまったと。その原因は、森林伐採等の環境改変であると。今後、継続的な減少が見られた場合に絶滅のおそれがあるという状況に今接しているわけです。ぜひ、この島の固有生態、守っていただきたい。マゲシカを絶滅させないでいただきたいというのが私のきょうの質問であります。
防衛大臣政務官、渡辺政務官、お越しいただいているでしょうか。政務官、御存じだと思いますね。この話は伺っているというふうに思いますけれども、どうなんですかね。これは軍事施設をつくるんですよね、全部。そして、FCLPをやるんですよね。耐えがたい騒音ですよ。そして、林地はもとに戻さない、原状復帰しない。それはなぜかといったら、森林法が民有地を対象にしているから、国有地として防衛省が取得したら何にもしなくていいんだ、こういう立場なんですよね、防衛省は。
そうしたら、個々の固有種はどうなりますか、マゲシカ。今のまままた基地をつくって開発をし、今までの違法開発はそれを不問にするのであれば、これはもうこの島で動植物が生息できない状況を招いてしまうと思うんです。絶滅のおそれがある地域個体群を絶滅させてはいけないと思いますけれども、政務官、いかがでしょうか。


○渡辺大臣政務官 お答えいたします。
まず、防衛省といたしましては、我が国の安全保障のため、馬毛島に自衛隊施設、まあ基地でございますけれども、これを整備させていただきたいと考えております。この基地は、御存じのとおり、我が国の南西防衛、またFCLPを実施するということになりますと日米同盟の強化に大きく貢献する重要なものでございます。
その上で、防衛省としては、馬毛島の環境の保全にできる限り配慮したいと考えております。
まず、ことし一月から実施している環境調査におきまして、動植物の生息、生育状況につきまして調査を行っているところでございます。その調査を行った上で、施設整備を行うに当たっては、環境影響評価の実施を始め関係法令に基づきまして必要に応じて動植物の保全措置をとるなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
なお、鳥獣保護管理法上、馬毛島は鳥獣保護区に指定されておりますが、その規約は、規制は狩猟が認められないというものでありまして、防衛省が計画している施設の建設に対する規約はないと承知しております。

○田村(貴)委員 鳥獣保護区と言われたんですけれども、これは、もしマゲシカが絶滅して、渡り鳥の中継地となっているんですけれども、この役割が基地をつくることによって果たせなくなってしまったら、鳥獣保護区を外されてしまうんですよ。愛知目標の鳥獣保護区の目標が含まれなくなってしまうんですよ。そういうことをやっていいんですか。これはいかぬですよ。だって、基地をつくる前のこの違法開発だけで鹿の頭数が半減したというんです、十一年間で。このまま状況を放置しておくならば、また個体は減っていくと言っているんです。この上に、耐えがたい環境破壊が行われるんですよ。
小泉大臣、初めてごらんになったかもわかりません。私はこの問題をずっとやっているんです、国会で。それで、違法開発に違法開発を重ねて地権者の言い値で買ってやっている。予算の流用で、しかもこの違法開発は不問にしてやっていくというやり方は、これはもう絶対許されないと思うんですけれども、環境省としては、やはり絶滅危惧種とか、それからこうした地域固有の個体を守っていただきたい、これが仕事だと思うんですけれども、大臣、感想があればおっしゃっていただきたいと思います。


○小泉国務大臣 先生御指摘のとおり、馬毛島は鳥獣保護管理法に基づき鹿児島県が全島を鳥獣保護区に指定しており、区域内における狩猟については知事の許可を受けなければならない。特別保護地区の指定はされていないため、工作物の新築や森林の伐採などは規制の対象ではないということであります。
馬毛島において、今、防衛政務官が御答弁しておりましたが、自衛隊施設の整備計画があることは承知をしておりますが、具体の内容については承知していませんので、コメントすることは差し控えたいと思います。


○田村(貴)委員 具体的な内容は聞いておられないと言ったんですけれども、きょう、私、ここで質問をさせていただきました。明らかにさせていただきました。これだけの問題があるわけなんですよね。そして、馬毛島の環境を大きく損なってしまうような軍事施設が今からつくられるということであります。これは環境省と防衛省としっかり合い議して島の環境を守ってもらわなくちゃいけませんよね。
大臣、事務方を通じて、それ、指示してもらえますか。ちゃんと情報を共有してもらわないといけません。どうですか。


○小泉国務大臣 まず、先ほど申し上げましたが、今、自衛隊の施設の整備計画があることは承知していますが、具体の内容については承知していませんので、そのことについてのコメントは控えたいと思います。


○田村(貴)委員 事務方、どなたか答えられますか、馬毛島。馬毛島の環境が今こういう状況になって、そして防衛省が、FCLPの米軍施設、提供の施設をつくろうとしている、そして自衛隊の基地をつくろうとしている、これによって生態系が脅かされると私は言っているんですけれども、やはり情報は共有してこの対策に当たらなければいけないと思いますが、いかがですか。


○鳥居政府参考人 お答え申し上げます。
今大臣もおっしゃいましたけれども、私ども、まだ自衛隊設備の詳細について承知してございませんので、現在、この場におきましてコメントは差し控えたいというふうに思います。


○田村(貴)委員 そういう姿勢だと、これは国際環境保護団体からやはりいろいろ厳しい意見が上がってきますよ。沖縄のジュゴンも同様、きょうはちょっと質問しませんでしたけれども、次回はさせていただきます。やはり環境省は、環境を守るという立場で、それを阻害するものについてはちゃんと戦っていただきたいと思います。
それから、防衛省、このやり方はやはりむちゃです。西之表市は島の平和利用を探求しています。そして、FCLP、軍事施設の成ることについては反対なんですよ。この意向も酌まずに流用の予算をもって設計までやっていた、ゆゆしき事態になっていることに国民の多くの怒りがあります。
この買収交渉は直ちに中止して、島の平和利用のために力を尽くしていただきたい、そのことを申し上げて、きょうの質問を終わります。
ありがとうございました。