農政の展望を考える 小松氏と田村議員が対談 熊本

対談で発言する(左から)田村、小松の両氏=11月29日、熊本市 (2) 日本共産党熊本県委員会は11月29日、小松泰信・岡山大学名誉教授を講師に迎え、「新型コロナ後の農政の展望を考える」講演会を熊本市で開きました。
 
 第2部では、田村貴昭衆院議員(衆院農林水産委員)と小松氏が対談しました。
 
 松岡勝委員長は、安全で安心な食を守るためには農政の転換が重要だと指摘し、野党連立政権をめざすうえでも「この講演を大きな力にしよう」とあいさつしました。
 
 小松氏は、農林水産業の果たす役割として食料や林産材の供給機能に加え、気候緩和や洪水防止など多面的機能があることを指摘し、これまで自民党政権が農家を弱体化させてきた単純な市場原理に任せるのではなく社会共通資本を守るという観点から農家戸別補償の復活や林業支援、水産資源の公的管理・保護などでの持続可能な農林水産業に向けての提案をしました。
 
 対談で田村氏は、農家の自家増殖を原則禁止する種苗法「改正」の問題点を国会で厳しく追及してきたことを紹介しました。
 
 トマト農家の男性(64)は働きに見合った収入を確保できないなど個人の力では解決できない問題をあげ、「後継者の育成のためにも公的補償が必要だ」と話しました。(しんぶん赤旗 2020年12月2日)