米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転と自衛隊基地建設が狙われている馬毛島(鹿児島県西之表市)をめぐり、日本共産党の田村貴昭衆院議員は11月29日、国会内で防衛省の担当者から聞き取りをしました。11日に防衛省が入札公告を開始した、コンクリートを製造する仮設プラント設置について、環境影響評価(アセスメント)が終わっていない22年度に工費の支払いが発生することが分かりました。
田村氏は「アセス中に基地建設工事の基礎をなすプラント設置を発注するのは、基地建設が前提となっているのではないか」と指摘。防衛省の担当者は「(工事は)島の外でやるもので、環境影響評価法上は問題ない」と述べるにとどめました。
田村氏が業者への工費の支払い時期について問うと、同省担当者は、22、23年度に「何らかの支払いが出る」と回答。田村氏は、「それは重大だ。公共事業はアセスを経た後に着手するものであり、工費の支出があるということは事実上ゴーサインを出すのと同じだ」と批判しました。
田村氏は、アセスの結果次第では基地建設ができなくなる可能性があり、その場合は同工事に支出した税金が無駄になると指摘。「県や市もプラント建設をやめるよう言っている。工事はただちに中止すべきだ」と迫りました。(しんぶん赤旗 2021年11月30日)