仲間増やし農政転換 農民連、大会成功へ方針 全国代表者会議

「仲間増やし、農政変える大運動に」と確認した代表者会議に6日、東京都内 農民運動全国連合会(農民連)は10月6日、全国代表者会議を東京都内と全国をオンラインで結び行いました。来年1月の第25回大会の成功へ、3年連続の前進で農民の経営と暮らしを守る農政への転換の展望を切り開こうとの方針を確認しました。
 
 長谷川敏郎会長があいさつ。岸田政権による違憲の「国葬」強行、物価・資材高騰への無策を批判し、「政治の潮目が変わったチャンスを逃さず、農家の経営、農業を守るたたかいを一気に広げよう」と呼びかけました。
 
 常任委員会を代表して藤原麻子事務局長が報告を行いました。
 
 食料・農業、地域をテーマにした多彩な学習・運動の展開▽地域の環境に配慮した適地適作、安心・安全なものづくり▽消費税減税、インボイス中止▽新日本婦人の会との産直の前進―などを提起。あわせて物価・新型コロナ対策の臨時交付金を活用した支援を自治体に求めることを強調しました。
 
 飼料高騰で苦しむ畜産農家への支援を求める農水相あて「緊急要望書」の取り組みを、「大臣への直訴」行動として波状的に広げようと提起しました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員が国会報告をしました。岸田政権の肥料・飼料・資材高騰の無策を批判。「農業を守り、食料自給率向上」と表明しました。
 
 討論では、飼料高騰で危機に陥る畜産農家の現状と大会へ向けた仲間づくりの取り組みが語られました。
 
 宮城県農民連の鈴木弥弘事務局長は、農水相あて「緊急要望書」について「県内の畜産農家も深刻な状態だ。直接足を運び、対話をして書いてもらいたい。これは『直訴状だ』」と述べました。
 
 宮崎県農民連の来住誠太郎書記長は、飼料高騰などで「これでは正月は迎えられない」など切実な訴えが寄せられていると指摘。「緊急要望書」と県連独自のアンケートに取り組んでいると述べ、「農家、組合員と声をあげて打開していきたい」と語りました。
 
 自治体への要請の取り組みも語られました。
 
 愛知県農民連の原田愛子さんは、県や地元・豊橋市への要請を報告。同市議会で肥料高騰対策を求める農民連の請願が趣旨採択され、市や県が独自の支援策を始めたと語りました。
 
 島根県農民連の田食(たじき)道弘会長は県への要請、県庁前での軽トラックを連ねた街頭宣伝の取り組みのあと、県が独自に配合飼料・輸入牧草高騰への支援を打ち出したと紹介。「声を上げれば自治体は動く。農民連の出番だ」と述べました。(しんぶん赤旗 2022年10月7日)