健康保険証を廃止してマイナンバーカードに一体化する法案の撤回を求める集会が3月23日、国会内で開かれました。会場いっぱいの200人が参加し、オンラインでも200カ所700人が視聴。「カードの強制はやめよ」と、発言が相次ぎました。
主催はマイナンバー制度反対連絡会と中央社会保障推進協議会、全国保険医団体連合会(保団連)。国会や省庁に約20万人の署名を提出しました。
保団連の住江憲勇会長が基調報告。「健康保険証廃止は重大な憲法違反で、国民皆保険制度を破壊に導く」と厳しく批判しました。カードを持たない人は保険証に代わる資格確認書の申請が必要で、「申請漏れや遅れにより無保険者がでる。これは皆保険制度に対する国・保険者の責任放棄であり、憲法25条違反だ」とのべました。
患者の健康保険の加入状況についてカードを使ってオンラインで確認する機器の設置が4月から医療機関に義務付けられることに批判の声があがりました。保団連の調査で安全対策や多額の費用への不安が明らかになり、回答者の1割が「閉院・廃院も検討」としています。「高齢の歯科医がうつになった」「閉院を告げられた患者が号泣した」など深刻な事例が紹介されました。
野党国会議員があいさつ。日本共産党から山下芳生副委員長・参院議員と、宮本岳志、田村貴昭、宮本徹各衆院議員が参加し、カード取得は任意なのに保険証廃止で強制・義務化されると批判し、地域医療と個人情報を守るため、ともにがんばる決意を語りました。(しんぶん赤旗 2023年3月24日)