水俣病問題解決へ力説 水俣
日本共産党の田村貴昭衆院議員(衆院九州・沖縄ブロック比例予定候補)は7月2日、熊本県水俣市と人吉市で演説会とつどいに参加し、総選挙での九州・沖縄比例2議席獲得に向けた支援を訴えました。
水俣市で田村氏は、会場いっぱいの参加者を前に水俣病問題の解決について力説。2022年の熊本県での被害者認定は、申請149件のうち認定はたった1件だと指摘しました。「ノーモア・ミナマタ訴訟」の状況や、超党派での現地調査を報告して、地域や年齢による認定の不当な線引きの見直しを訴え。 「裁判闘争と併せて、新たな政治的解決を進めていく」と決意を語りました。
訴えを聞いた同訴訟世話人の女性(74)は、同じものを食べて育った姉妹でも救済に違いがある患者認定について「線引きの方がおかしい」と語りました。国会要請などでの党国会議員団の協力にふれ、「(総選挙でも)応援したい」と話しました。
高岡朱美、平岡朱両市議が大規模風力発電問題や学校給食無償化の議会活動を報告。チッソが工場排水を垂れ流し、「水俣病の原点の地」とされる百間排水囗(同市汐見町)を市が撤去しようとしたことを批判して保存を呼びかけました。集会後、田村氏と両市議は現地を調査しました。
水害支援の発展を報告 人吉
人吉市のつどいで田村氏は、車座になった参加者に囲まれてトーク。20年7月に同市を襲った豪雨水害での調査活動や、被災者支援の発展を報告し「国の支援の外に置かれる被災者がまだたくさんいる。論戦、運動に力を尽くす」と表明。マイナンバーカード押し付けにふれ、「推進した自民・公明・維新・国民民主の4党に審判を下そう」と呼びかけました。
質疑応答では、参加者から川辺川ダム計画の中止や党の農業政策で質問、意見が出されました。
川上紗智子市議が、災害公営住宅計画での不透明な業者選定や水害の恐れのある建設予定地の問題を報告。市民の反対運動の成功と、安全な住宅の早期建設を訴えました。
参加した水害被災者の男性(87)は、「ダムは造らず、そのお金は災害で壊れた街づくりに使ってほしい」と、観光産業の復興や流域治水への期待を語りました。また「統一地方選挙でのつながりを総選挙でもいかしたい」とのべました。(しんぶん赤旗 2303年7月4日)