全国有機農業推進協議会は11月28日、食料・農業・農村基本法の見直しの議論に関わって、各党との意見交換会を衆院第1議員会館で行いました。日本共産党から田村貴昭衆院議員(党国会議員団農水部会長)が参加し、下山久信会長と意見を交わしました。
下山氏は、農水省の審議会での議論について、「なぜ食料自給率目標が達成できなかったのか、生産基盤である農地や基幹的農業従事者(生業=なりわい=として農業を営む人)が減少したのか、十分な検証がない」と指摘。▽水田の畑地化や減反政策の中止▽経営を支える直接支払いの導入▽輸入飼料依存型の畜産からの転換▽有機農産物の学校給食への活用▽有機農業、環境保全型農業への直接支払いの拡充―などを示し、「農業者だけではなく、国民的な議論を」と呼びかけました。
田村氏は、政府での議論について「基本計画で掲げた自給率目標がなぜ達成できなかったのかの検証がなく、自給率目標を後景に追いやろうとしている」と批判。食料自給率の向上と持続可能な農業の予算の抜本増、経営と生産を守る価格保障・所得補償の拡充、種子法復活、小規模・家族農業を主役にした農政への転換こそ必要だと語りました。
意見交換会には、自民党、立憲民主党、日本維新の会、社会民主党の議員が参加しました。(しんぶん赤旗 2023年11月29日)