「インボイス制度を考えるフリーランスの会」(STOP!インボイス)は6月14日、衆院第2議員会館で、消費税のインボイス(適格請求書)制度に反対する国会請願署名1万541人分とオンライン署名58万2766人分、合わせて59万3307人分を財務省・国税庁、国会議員に手渡しました。岸田文雄首相の国会事務所にも同日、オンライン署名を再提出。参加者から「実害を広げている制度の廃止を求める」との発言が相次ぎました。
呼びかけ人でライターの小泉なつみ氏は、制度開始8カ月の今も署名数が伸びているのは、取引排除や値引き、事務負担の増加、廃業などの実害を生み、自民党の裏金問題への怒りがあるからだと分析。同会アンケートから、制度による生活不安や出産・子育てを諦める人、死を考える人もいることが分かったと紹介し「インボイスをやめて私たちの仕事と生活を守ってほしい」と訴えました。今後、署名を積み上げ、インボイス推進の政治家に選挙でノーを突きつけるための情報提供をしたいと述べました。
当事者がスピーチ。フリーランスの映像編集の甲斐清香氏は「映画・テレビ業界のスタッフは年間1000万円も稼げていない人がほとんど。特に若手にとって制度は死活問題だ」と告発しました。
税理士の平石共子氏は、免税事業者からインボイス発行事業者になったものの、17万3000人が期限内に申告しなかったことが国税庁発表から分かるとし「弱い者いじめの税制だ。税理士の仲間と廃止に向けて諦めずにやっていきたい」と述べました。
インボイス問題検討・超党派議員連盟所属の国会議員が出席。日本共産党から田村貴昭衆院議員、岩渕友参院議員が発言しました。(しんぶん赤旗 2024年6月15日)