九州応力が原発の電力を優先して太陽光発電など再生可能エネルギーの受け入れを一時的に停止する「出力制御」の見直しを求め、九州7県の日本共産党は10月3日、田村貴昭衆院議員(九州・沖縄ブロック比例予定候補)と仁比聡平参院議員を先頭に福岡市の九電本店で交渉をしました。宮下昌子上天草市議(熊本県)、中嶋敏子出水市議(鹿児島県)が参加しました。
田村氏は、10キロワット以上500キロワット未満の事業者にも出力制御が拡大され、各地で農家や退職者などの事業者が苦しむ声を聞いてきたと述べ、「再エネを普及させていくう
えで出力制御があればその妨げになる。国の『優先給電ルール』をただしたい」と話しました。
熊本・鹿児島両県などで発電事業を営む事業者らも参加。「毎年続くなら10年で3000万円近く収入が減る。国と九電が進める事業なら間違いないだろうと思ってきたが、生活が成り立たない事態になる」「一方的な通知で翌月から収入が半減、何千万円のローンを借り設備投資していることをどう考えるのか。(契約の上で)公序良俗に反する」と怒りの声が上がりました。
九州電力送配電の担当者は「出力制御は国のルールに基づき実施しており理解してほしい」と繰り返しました。「原発に出力制御が行われたことがあるのか」との質問には「出力制御された実績はない」と答えました。
仁比氏は、九電は事業者に対し再エネ活用で協力する大切な取引先との認識はあるのかとただし、現行ルールでは再工ネ活用はできないと九電は国に強く言うべきだと強調。「一方的にリスクを事業者に押しつけるルールは変えなければならない」と訴えました。(しんぶん赤旗 2024年10月5日)