日本共産党の小池晃書記局長は10月22日、衆院比例九州沖縄ブロックの田村貴昭候補らと、大激戦の鹿児島市、熊本県八代市、熊本市を駆け巡り、「選挙戦の勝負はこれからだ。世論調査で4割の人は、投票先を決めていない。がんばっただけ支持を広げることができる。現有議席を守り、2議席を取り戻そう」と呼び掛けました。鹿児島中央駅と新八代駅前では、まつざき真琴比例候補、熊本駅前では、おくだ木の実(このみ)熊本2区候補もそれぞれマイクを握り、党躍進を訴えました。
小池氏は、23日から始まる日米統合実動演習「キーン・ソード25」について、徳之島では自衛隊と米空軍のオスプレイが離着陸すると指摘。「鹿児島では知覧から特攻隊が出撃した歴史がある。こんな歴史を繰り返してはいけない」と力を込めました。
馬毛島では山を削り、木を切り倒し、マゲシカのすみかを奪って、米軍のための巨大基地を建設していると強調。さつま町には弾薬庫の建設まで検討されているとして「鹿児島を戦争の出撃拠点にさせない。その願いをどうか共産党に託してほしい」と訴えました。
また、熊本市中心部にある陸上自衛隊健軍駐屯地の司令部地下化が進められていることにもふれ、「核兵器攻撃にも耐えられるようにするというが、そうなればもう熊本は壊滅してしまう」と指摘。「絶対に戦争をさせない。そのための外交努力を命がけで行うことが政治家の役割だ。反戦平和を貫き、戦後日本国憲法に実らせた日本共産党に、平和の願いを託してほしい」と力強く語ると、会場からは「そうだ」の声が上がりました。
田村氏は「九州で広がりつつある再生可能エネルギーを止めているのが川内原発だ。いまと未来の地球環境を守るために応援していただきたい」と力を込め、比例九州ブロックでの2議席奪還への決意を語りました。まつざき氏は「皆さんの声を国政にまっすぐに届けるために、比例は共産党を大きく伸ばしてほしい」と訴え。おくだ氏は「古い自民党政治を終わらせよう。その最大の力となるのは共産党の躍進だ」と呼び掛けました。
熊本駅前で小池氏の訴えに足を止めた男性(22)は、脱原発や平和外交の訴えに「素晴らしい考え」と耳を傾けました。前回衆院選ではみんなが入れるからと自民党に投票しましたが、「(共産党は)環境を守る、平和のために力を尽くすと分かった。『比例は共産党』、分かった」とうなずきました。
「平和主義貫いてほしい」 党訴えにエール 鹿児島・熊本
田村貴昭衆院九州・沖縄ブロック比例候補は10月22日、小池晃書記局長の応援を受け、鹿児島・熊本両県3カ所の駅頭で訴えました。鹿児島中央駅前では、激しい雨の中、駅利用者が足をとめていました。
訴えに振り返った市電待ちの女性(50)は、「やっぱり消費税減税。国民の懐、経済が潤います。軍拡より国民のことを考えてほしい」とうなずきました。
通りがかった2人の男子学生(ともに19)は、「男性優位と言われる九州で、女性が活躍できるようになるのは男性にとってもありがたいこと」「集団や男女、差別ではなく、『一人一人の幸せ』『自由な時間』を目指す訴えが一番心に残った」と語りました。
休日に街に出てきたという男性会社員(40)は、平和外交の訴えに「対話だけでいいのか」と足を止めました。東アジアの平和構築の具体的な提案を聞き、「訴えていることを強く進めて。今まで通りの平和主義を貫いてほしい」とエールを送りました。(しんぶん赤旗 2024年10月23日)