病院赤字解決へ 日本病院会と小池書記局長懇談 緊急の財政支援必要

日本病院会の相澤孝夫会長(左)と懇談する小池晃書記局長(右)。(左へ)田村貴昭衆院議員、白川容子参院議員=30日、東京都千代田区 日本共産党の小池晃書記局長は10月30日、東京都内で初めて日本病院会と懇談しました。相澤孝夫会長と、深刻化する病院の経営赤字を解決するために国による緊急の財政支援などについて意見を交わしました。
 
 相澤氏は「病院には住民の健康を守る使命がある」とのべ、現在の赤字の背景として人口減に伴う患者減少や医療内容の変化などがあると指摘しました。
 
 そのうえで、赤字の大きな原因として診療報酬が病院の現状に即していない問題点をあげました。▽医療技術の進歩に対応していない▽コロナ対策が継続しているのにガウンやゴーグルなど資材への報酬が一切ない▽消費税の増税にみあう引き上げがない▽入院基本料が19年間上がっていない―などです。
 
 相澤氏は「賃金を上げたくても上げられない」窮状を語り、「12月のボーナス支給に間に合うよう年内の緊急財政支援が必要だ」と強調。入院基本料の10%引き上げ、病院の建て替え・更新整備への支援強化などを政府に要請する方針を紹介しました。
 
 小池氏は「医療の危機打開は臨時国会の大きなテーマです。絶対に病院をつぶさず地域医療を守っていきたい。緊急の財政支援や診療報酬の抜本改定を求めます。患者負担増にならないようにして医療崩壊を食い止めたい」と日本共産党として国会で奮闘する決意を述べました。
 
 懇談には日本共産党から田村貴昭衆院議員、白川容子参院議員が、日本病院会から齋藤清事務局長が出席しました。(しんぶん赤旗 2025年10月31日)