市田忠義書記局長を迎え総選挙勝利をめざす日本共産党の演説会が4月5日、小選挙区候補をたてない長崎4区の佐世保市で開かれました。会場の佐世保市民会館には党の演説会としては三十五年ぶりとなる大勢の人が集まる盛況ぶりでした。
冒頭、北朝鮮のロケット発射問題で党の立場を述べた市田氏は、アメリカいいなり、異常なほどの大企業べったりの自公政治を大本から変え、「国民が主人公」の政治にすすめる党の日本改革、理念を時にユーモアを交えて語りました。
極端な大企業中心主義の政治の典型として、市田氏は、雇用破壊の実態を告発しました。労働者派遣法を改悪し派遣を原則自由化にしたのは、自公与党だけでなく、日本共産党以外の民主、社民が賛成した結果だと指摘。雇用破壊は「自然災害でなく政治がもたらした政治災害だ。だからこそ政治の責任で解決を。これを主張できるのは反対を貫いた日本共産党しかない」と力説しました。
市田氏は、日本経団連やトヨタ、麻生太郎首相への申し入れ、全国の地方議員と党支部による首切りにあった労働者への支援活動など、雇用破壊とたたかう党の取り組みを紹介。さらに、ソニー長崎をはじめ、全国で「派遣切り」にあった労働者が労働組合を結成して立ち上がったことをあげ、「清潔な党と市民のみなさんが力をあわせ大企業に雇用と地域経済を守る社会的責任を果たさせよう」とよびかけ大きな拍手を受けました。
「アメリカいいなりの政治は、佐世保市民をも苦しめている」とテーマを移した市田氏。もともと燃料・弾薬の巨大な補給基地だった米軍佐世保基地の変ぼうぶりを紹介。今年二月末に米軍原子力空母ステニスが佐世保に入港し、四年連続で米原子力空母が佐世保に寄港している事実をあげ、「佐世保を原子力空母の準母港化にするものだ」と批判。強襲揚陸艦エセックスを中心にした遠征攻撃部隊の配備、海上自衛隊イージス艦の集中配備とあわせ、「佐世保はいまや日米共同の出撃拠点にされ市民の平和と安全が脅かされている」と告発。「日本共産党の躍進でアメリカいいなりの政治を改め、平和で安全な憲法九条が生きる社会を築こう」と訴えました。
演説会では、衆院九州・沖縄比例候補の赤嶺政賢、田村貴昭、ふちせ栄子の三氏も登壇。田村氏は「解雇を規制し、働いた人の努力、汗が報われるまともな労働のルールづくりが必要です。日本共産党へのご支持・ろ支援をお願いします」と呼びかけました。
派遣会社で働くことが決まった佐世保市内に住む遠山真理子さん(二六)は、「好んで派遣で働く人などいません。初めて党の演説会に参加し話を聞けてよかった」と話しました。(しんぶん赤旗2009年4月6日)