薬害肝炎救済に全力/市田書記局長、鹿児島の被害者と懇談

 「薬害C型肝炎問題に取り組む鹿児島県民の会」のメンバーら九人は4月12日、鹿児島県霧島市での日本共産党演説会後に市田忠義書記局長と懇談し、大畑敬子代表は市田氏に対し「(カルテがなく)感染経路のわからない患者にも治療費を免除する方向で法案を作ってほしい」と要望しました。田村貴昭党九州・沖縄ブロック国政対策委員長も同席しました。

 市田氏は「本人に(感染の)責任はなく、国・製薬会社にあるのは明らかだ。もうけのためなら人の命すら犠牲にすることを野放しにはできない」とのべ、救済対象にカルテのない人、B型肝炎なども含ませるよう全力を尽くす、と表明しました。

 昨年一月に成立した薬害肝炎救済法では、救済にあたってフィブリノゲン製剤などが投与された事実を患者自ら立証する必要があります。ただ、古いカルテ(保存期間五年)は破棄され、証明困難なのが現状。患者全員の救済、抜本対策を求める声が高まっています。

 「病院にカルテがないか調べてもらいに行ったが、門前払いだった」という、次男出産時にC型肝炎に罹患(りかん)したと思われる女性は、現在はインターフェロン治療中。副作用で大量の髪が抜けながらも子どもに説明できず、また治療にかかる莫(ばく)大な金銭的負担について涙ながらに訴えました。

 メンバーからは「薬害肝炎の患者に治療の終わりはない。カルテがない人も早く救済できるようにしてほしい」、「インターフェロン治療の重度の副作用で二十二キロも減ったが、だめだった(=効かなかった)。治療しながら仕事はできない。治療中の生活も保障してほしい」など、切実な声が噴出しました。(2009年4月14日(火)「しんぶん赤旗」)