鹿児島県屋久島町・口永良部島(くちのえらぶじま)新岳の爆発的噴火と全島避難から一夜明けた5月30日、日本共産党の仁比聡平参院議員と田村貴昭衆院議員は災害対策本部がおかれた同町役場を訪れ、荒木耕治町長と会い、要望や被災者の避難状況などを聞き取りました。
仁比議員はまず、昨年8月の噴火を教訓に島内の避難所への避難や町営フェリーの運航で屋久島に避難するなどした行政のスムーズな対応へ敬意を表明。「全国でも学ぶべきところが多い」と話しました。
仁比議員は、「安心できる避難生活を確保するのは与党も野党もなく取り組む課題です。最大の要は住まいや生業(なりわい)など生活基盤を取り戻すことです。災害救助法という制度に被災者を合わせるのではなく、被災者が必要とすることは何でもするという姿勢が大事です」と述べました。
口永良部島から屋久島の3カ所の避難所に約80人、その他、親戚や知人宅、ホテル等に避難しています。
荒木町長は、避難所での生活が長期化すれば被災者の心身に対するストレスは大きく、仮設住宅の建設にも時間がかかると指摘。「島内の民宿を家族単位で活用してもらうのはどうか」と提起しました。また、着の身着のままでの避難で、自宅の状態を気にする住民も多いとして、気象庁などで安全を確認したうえで、消防団を中心に一時帰宅して状態を確認できないか、と要望しました。
仁比議員は「被災地によって避難の仕方というのはいろいろある。民宿の借り上げが今の時点で一番いい選択であり、住民の要望もあれば、制度としては当然あり得る」と応じました。
松崎真琴県議、地元の渡辺博之町議らが同席しました。(しんぶん赤旗 2015年5月31日)