日本共産党の熊本県委員会、熊本・北部の両地区委員会は8月17日、国の進める立野(たての)ダム建設を中止し、河川改修や遊水地などダムによらない治水対策を充実するよう国土交通省九州地方整備局に求めました。山本伸裕県議、芋生よしや参院熊本選挙区候補と、熊本市・大津町・菊陽町の議員らが参加し、田村貴昭、真島省三両衆院議員、いせだ良子参院比例候補が同席しました。
同ダムは、九州北部豪雨(2012年)で白川の中・下流域に発生した浸水被害の再発防止を口実に、南阿蘇村と大津町に建設が進められようとしているコンクリート式の穴あきダムです。山本県議は、▽ジオパークに認定された世界的にも貴重な阿蘇の自然を破壊する▽洪水調節のたゆのダムの穴が岩石や流木、土砂で詰まり、被害を増やす▽県民1人当たりの建設費負担が、白紙撤回を余儀なくされた東京・新国立競技場を上回る―などのリスクを挙げ、同ダムの治水対策は「最悪の選択だ」と強調しました。
松岡徹前県議は、国交省が穴は詰まることばないと繰り返す根拠について追及。北部豪雨の際に多くの岩石が洪水で河川の外に流出したにもかかわらず、整備局側は「岩石は動かない」とのべ、岩石で穴が詰まることはないと強弁しました。
白川下流域に位置する熊本市の上野美恵子市議団長、同中流域の荒木俊彦大津町議が遊水地の整備や中流域で遅れた河川改修の必要性を説きました。(しんぶん赤旗 2015年8月18日)