下関市と北九州市を結ぶ第三関門道計画は、2008年に凍結された「海峡横断プロジェクト」の一つで、建設費が2000億円以上かかると想定されています。「国土強靱(きょうじん)化」を掲げる安倍政権の下で今年度予算から調査費を復活させ、具体化が狙われています。
両市の間には関門橋と関門国道トンネルがあり、意見交換会では必要性と採算性の両面で計画の無謀さが浮き彫りになりました。
山口県の木佐木大助県議は「(推進派は)災害時の『代替道路』や『都市間道路』など目的をあれこれ付け加えています。建設ありきの姿勢が目立つ」と指摘。福岡県の高瀬菜穂子県議は「需要予測が減る中で新たな道路を建設する根拠はない」と発言しました。
田村氏は「2本の道路では足りないという論拠を打ち破る必要がある」と語り、真島氏は「最初から政治決断ありきで、凍結・解除した根拠が示されていない」と批判しました。
下関市議団と北九州市議団が議会論戦の経過を報告。現地調査では、関門海峡を横断して対岸の北九州市小倉北区に至る想定ルートを確認しました。(しんぶん赤旗 2017年5月29日)