23日はポツダム市へ。ポツダム大学地方自治研究所にて、ヨヘン・フラツケン教授からドイツの地方自治制度について講義を受けました。
16の州ごとに地方自治法があり、連邦政府に対して、独自で譲らない自治があります。
ドイツの大学は、そのほとんどが州ごとの公立大学。11197にのぼる市町村へ予算を配分する役割を担います。州の役割が大きいですね。
失業や医療の公的保険は全国統一だが、教育は州によって違い、大学入学試験時の年齢も変わる。市町村の財政力によって、文化に予算がつかないなどの問題も。
合併を決めるのは市町村の意志だが、1年内に組み合わせが決まらないと、州の意志で強制となるなど、多くのことを学びました。
「州税は一旦国に入るのか?」「二重行政は?」・・・次から次へと質問が出され、あっと言う間の2時間。
ドイツの地方自治は奥が深いです。2万人が学ぶポツダム大学。すばらしい自然環境のもと、地方自治研究所では、公共で働く人も学んでいます。
ポツダム市役所では、ベルント・ルーベント副市長から、市の現状・課題について伺いました。歴史を感じさせる重厚な建物です。
会場は、歴代の参謀が食事をしながら会議を行った「青の部屋」。「テーブルの上のクッキーはその名残です」。なるほど。
ベルリンに近く、仕事や家を求めて、毎年2500~4000の人口が増えているポツダム市。課題は道路整備などのインフラ整備。兵舎が多かった地の特性を生かした街づくり、商業施設の誘致より、街の真ん中の小売りを盛り上げる施策を進めているとのこと。
保育所待機、保育士不足、旧東ドイツ地方の財政難などの自治体格差の問題は、日本と同じです。
「ドイツには生活水準の同等の法律があるもの、現状はそうなっていない。」
副市長の言葉が印象に残りました。
私のバックはドイツ国会議事堂。ここを目指して、9月には連邦議会選挙が行われます。街中にはポスターがあちこちに。
勉強を重ね、戦争の歴史と民主主義を肌身で感じたドイツの2日間でした。