漁業被害議論して 超党派国会議員が訪問 長崎・諫早

漁業者との意見交換会で発言する田村氏=14日、長崎県諫早市 超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」は9月14日、長崎県諫早市を訪れ、国営諫早湾干拓事業による漁業被害で漁業者の生活が脅かされている問題で同県と佐賀県の漁業者らと意見交換しました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員、立憲民主党から初鹿明博、大河原雅子の両衆院議員が参加。共産党の中野太陽、西田京子両諫早市議らも同行しました。
 
 約40人の漁業者らが集まった意見交換会。タイラギ漁師だったMさん(65)は潮受け堤防の閉め切きり後、アサリや魚が大量死した写真を示し「この状況がさらに悪化し、現在は貧酸素状態で死ぬ魚すらいない」と指摘。「この実態を国会で議論してほしい」と訴えました。
 
 ノリ養殖業者のOさん(48)は、毎年12月になると赤潮が発生しノリが色落ちする被害が気候に関係なく10年以上続いていると述べ「ノリ養殖は経責がかかり、みんな常に不安を抱えている」と語りました。
 
 息子と孫が跡を継ぐために帰ってきたが漁に出ても魚が取れないと嘆くNさん(71)は「どうかこの海をきれいにして魚が戻ってくるようにお願いしたい」と声を詰まらせながら訴えました。
 
 田村氏は「野党を応援している」との発言を受け「野党で共闘して国会で取り上げていきたい」と力を込めました。その上で「開門するには政権を代える以外ないということも視野に入れともに力をあわせましょう」と呼びかけました。(しんぶん赤旗 2018年9月18日)