離農者出さぬ対策を 台風・地震 農民連が農水省交渉

 農民運動全国連合会(農民連)は9月26日、9月に相次いだ台風21号と北海道胆振(いぶり)東部地震の被害に対し、離農者を出さないための対策を農林水産省に求めました。笹渡義夫会長をはじめ、北海道、京都、大阪、和歌山の代表が参加しました。
 
 この日、要請したのは、▽一刻も早く被害実態を把握し、従来の枠組みにとらわれない支援をする▽ビニールハウスなどの復旧へ最優先で資材・業者を確保する▽全道規模の停電による経営被害を補償する―などです。
 
 笹渡氏は「一人の離農者も出さないために、思い切った対策を」と訴えました。
 
 農水省の担当者は「みなさんの実態を聞いて、対策を検討する」と回答しました。
 
 京都農民連の上原実副会長は、すでに離農の意思を示す農家もいると述べ、資材の確保に力を尽くすよう要求しました。
 
 北海道の酪農家、渡邊定之さんは、多くの農家で搾乳できない牛が倒れる、乳業工場が止まり出荷できない、生乳の廃棄を余儀なくされたなどの実態を示し、被害の補償、自家発電設備導入への支援を求めました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員が同席。田村氏は「国や自治体が、がんばる農家を後押しするべきだ」、紙氏は「災害が相次いでおり、対策を抜本的に見直す時だ」と、それぞれ迫りました。(しんぶん赤旗 2018年9月27日)