衆参両院で「気候非常事態宣言」の決議をめざす超党派の議員連盟が2月20日に発足し、国会内で設立総会を開きました。共同代表幹事となった日本共産党と自民、立憲民主、国民民主、公明、維新各党の議員があいさつし、共産党の小池晃書記局長が発言。社民党はメッセージを寄せました。
「気候非常事態宣言」は、世界規模で深刻化する気候変動に対応しようと、各国の議会や自治体で広がっているもの。同議連は今後、宣言を起草し、今国会中の決議をめざすとしています。
設立総会で小池氏は、国連のグテレス事務総長が日本を含む二酸化炭素排出量上位5カ国を名指しして「温室効果ガス排出量の実質ゼロに向かうことが問題の核心だ」と述べていると指摘し、「政府が率先して2050年ゼロ・カーボン宣言をすべきだ」と強調。「グレタ・トゥンベリさんなど、世界で700万人の若者が『私たちの将来を燃やさないで』と立ち上がっている。この声に応え、党派を超えて全会一致で決議できるよう全力を挙げる」と決意を表明しました。
自民の鴨下一郎元環境相は「大型台風、暖冬などで国民が抱く(気候変動への)不安を国会が捉え、立場の違いを乗り越えて対応する意思を示すことが重要だ」と強調。立民の福山哲郎幹事長は「超党派で意思を表明することは非常に意義がある」と述べました。
国民の古川元久代表代行は「今や気候『変動』ではなく『危機』だ。宣言により、まずその認識を共有したい」と力を込め、公明の斉藤鉄夫元環境相は「国会が危機感を共有して議論のスタートに立つことが大切だ」と指摘。維新の馬場伸幸幹事長は「一日も早く決議したい」と述べました。
総会には共産党の田村貴昭衆院議員、伊藤岳参院議員が出席しました。(しんぶん赤旗 2020年2月21日)