コメなども補助対象 給食食材違約金 農民連に農水省

要請書を農水省・鈴木審議官(右から3人目)に手渡す農民連の吉川事務局長ら。左から、同席した田村衆院議員と紙参院議員=31日、農林水産省 農民運動全国連合会は3月31日、農林水産省に対し、新型コロナウイルスによる経済不況から農業経営と地域経済を守る緊急要請をしました。吉川利明事務局長、藤原麻子事務局次長、農民連ふるさとネットワークの湯川喜朗事務局長らが参加し、鈴木良典生産振興審議官らが応対しました。
 
 吉川氏は、一律休校でキャンセルされた学校給食向け食材に対し、学校設置者が支払う違約金を国が補助する制度ができたものの、コメなど4月以降も使える保存可能品については対象にされていないと問題提起。農水省の担当者は「それらも対象になる。今後、文部科学省と連絡をとって対応を進め、農家の皆さんにも周知していく」と答えました。
 
 支援策として、売り上げ減少への直接支給▽学校給食向けから他用途に回された牛乳への乳代価格差支援▽野菜価格の低迷に対する経営支援▽農畜産物の消費拡大▽農業経営改善促進資金(スーパーS資金)の財源確保―などを求めました。
 
 要請には日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員が同席。田村氏は「消費が低迷するなか、行き場を失った農産物をどう流通させるか知恵をしぼる必要がある。買い上げなど、過去にない対策を考えるべきだ」と指摘しました。(しんぶん赤旗 2020年4月1日)