継続審議となっている種苗法改悪案の臨時国会での強行阻止をめざし日本の種子(たね)を守る会は開会日の10月26日、改定案の問題点を学び、たたかいを強めようと院内集会を参院議員会館で開きました。参加者は「食の問題は政治的立場を超えた問題だ」「地元の与党議員にも働きかけよう」と決意を新たにしました。
種苗法改悪案は、国に登録された「登録品種」について自家増殖を原則禁止するもの。現在は、自身の農場で栽培する場合は、自家増殖が可能です。
鹿児島県・種子島でサトウキビを栽培している山本伸司幹事長が法案を押し通そうとする問題点について解説しました。
農林水産省が強調する「日本の品種が流出し、中国や韓国で無断栽培されている」について、山本氏は、植物の新品種の保護に関する条約(UPOV)加盟国どうしであり、現地で登録すれば無断栽培できないとし「農水省の責任が問われるべきなのに、農家の自家増殖に焦点をすり替えている」と指摘しました。
日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党、無所属の国会議員があいさつ。共産党の紙智子参院議員は「廃案に追い込むために力を尽くす」、田村貴昭衆院議員は「絶対に通してはならない。必ず阻止する」と表明しました。(しんぶん赤旗 2020年10月29日)