新型コロナウイルスの感染者が連日、最多を更新し、感染が急拡大しています。日本共産党国会議員団は臨時国会で、菅政権のコロナ対応の破綻ぶりを厳しく追及し、PCR検査の拡充・医療機関への減収補てん、中小企業支援の延長・拡充など、現場の切実な要求を掲げて、その実施を鋭く迫っています。
営業 暮らし支援迫る
三つの緊急対策を提起
コロナ禍のもと31万社を超える中小企業が廃業を検討し、雇用者数(8月)もコロナ前から117万人も激減したまま―。志位委員長は10月29日の衆院本会議での代表質問で危機的な実態を菅首相に突き付け、「事業と雇用の危機は深刻だ」「放置すればコロナ恐慌を引き起こしかねない」と訴え、三つの緊急対策を提起しました。
▼予算のごく一部しか支給が決まっていない休業支援金や家賃支援給付金をただちに是正し、実効ある措置を▼雇用調整助成金のコロナ特例の延長、持続化給付金の第2弾の実施、家賃支援給付金の延長と生活困窮者向け貸付金の延長、返済免除の拡充、国の出資による「文化芸術復興基金」創設を▼消費税5%減税と経営困難な中小業者に19、20両年度の消費税免税を―です。
雇調金延長には「適切に判断する」と応じた首相ですが、その他の提起には消極的答弁に終始したのです。
志位氏の質問についての話題がツイッターで「トレンド」入りするなど、関心と期待の高さを示しました。
小池書記局長は10月30日の参院本会議で持続化給付金の要件改善や雇調金の特例措置延長などに加え、消費税5%減税を要求。菅首相は「社会保障に必要な財源」だとして消費税減税を拒否し、苦しむ国民の切実な願いに背を向けました。
対策を迫られた菅政権は、年明けの通常国会に第3次補正予算を提出する予定ですが、それでは多くの中小業者は年を越せず廃業を迫られます。宮本徹議員は10日の衆院本会議で「第3次補正予算を待たず、希望をもって年を越せる支援を」と迫り、休業支援金の対象を大企業の非正規雇用労働者にも拡大するよう要求しました。
清水忠史議員は18日の衆院財務金融委で、自民党議員にも日本経済立て直しには「消費税減税が必要だ」との声があると指摘。コロナ禍での景気対策にも中小企業への支援にもなるとして、消費税減税の検討を麻生太郎財務相に迫りました。
また、家賃支援給付金の予算執行が2割程度と低い背景にある申請の難しさや制度の不備を指摘。佐藤啓経産政務官は「運用の変更」を表明しました。
笠井亮議員は18日の衆院経産委で、持続化給付金を申請した事業者への「不備解消依頼」通知は「一方的な打ち切り宣言」だと批判し、通知を撤回するよう要求。これを受け同給付金事務局は20日、コールセンターで相談に応じるなど改善を図る方針を示しました。
田村貴昭議員は11日の衆院農林水産委で、コロナ禍での営農継続を支援する「高収益作物次期作支援交付金」の要件を突然変更し、農家が支援を受けられなくなった問題を追及し、「元の要件に戻すべきだ」と要求。
紙智子議員は17日の参院農水委で、コロナ禍に伴う需要減少で急落した米価を支えるため、緊急備蓄米の買い入れや転作支援の交付金の大幅増を要求しました。(しんぶん赤旗 2020年11月23日)