佐賀空港(佐賀市)へのオスプレイ配備をめぐり防衛省九州防衛局が「事前説明」と称して配備予定地の地権者に会って土地買収額などを提示していた問題で、日本共産党佐賀県委員会は4月5日、福岡市の九州防衛局に抗議し配備計画の撤回を求めました。田村貴昭衆院議員が同席しました。
防衛局は、ノリ漁期中の3月24~26日、配備予定地(約33ヘクタール)の地権者(大半が県有明海漁協南川副支所の現役と元漁師)と接触。広瀬律子防衛局長が、1平方メートル当たり4350円の買収額や振興策を提示したと報じられています。
武藤明美、井上祐輔の両県議、中山重俊佐賀市議、池﨑もとこ市議団事務局長が抗議。正式説明会で出されるべき話が県当局も地権者も知らないところで先行し、県と漁協が自衛隊との空港共用はしないと確認した公害防止協定の覚書付属資料を無視していると批判しました。
九州防衛局の石井哲也地方調整課長は、広瀬局長自ら南川副支所の11の部落の運営委員に説明を行ったと認めました。土地買収額について「申し上げることができない」と説明を拒みました。
田村氏は「局長が価格や補助率まで言ったのは懐柔だ。地域の対立・分断を願っているのか」と批判しました。
武藤氏は「地権者説明会は漁期が終わってから開くと県議会で答弁していた。事前説明を白紙撤回すべきだ」と抗議しました。(しんぶん赤旗 2021年4月6日)