衆院外務委員会で日中韓、東南アジア諸国連合など15カ国による「包括的経済連携協定」(RCEP)の承認案の審議が始まった4月9日、農民運動全国連合会(農民連)、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は衆院第2議員会館前で批准阻止を訴えました。
農民連の長谷川敏郎会長は、RCEPの内容を農民にも国民・消費者にも知らせないまま承認・批准しようとしていると批判。“コメなど重要5品目などを関税撤廃から除外したから農業には影響がない”とする政府の説明について、コメ減反政策のもと地域を守るために作付けされた果樹・野菜を関税撤廃が直撃すると述べ、「拙速な審議を許さず、批准を止めよう」と呼びかけました。
全農協労連の砂山太一委員長は、家族農業を守り、自国の生産を確保し、自給率を高めようとする世界の流れに逆行すると指摘。化石燃料を大量に使い輸出入するやり方は、世界がめざす「持続可能な社会」にも反すると訴えました。
質疑に立った日本共産党の田村貴昭衆院議員が国会報告。「拙速な審議・可決など許されない」と述べ、「総選挙で安心して希望を持って農業ができる日本をつくろう」と呼びかけました。(しんぶん赤旗 2021年4月10日)