JR肥薩線全線再建できる 党熊本県委が提言

29日 熊本県党が「JR肥薩線全線再建についての提言」を発表 (2) 日本共産党熊本県委員会は7月29日、熊本県庁で会見し、昨年7月の「球磨川(くまがわ)豪雨災害」で深刻な被害を受け、復旧の見通しが立っていないJR肥薩(ひさつ)線について「全線再建についての提言」を発表しました。田村貴昭衆院議員が同席しました。

 

提言は、(1)改正鉄道軌道整備法を適用して再建をすすめる(2)「球磨川豪雨災害」による洪水水位以上のかさ上げ・高架とする(3)川辺川ダム建設を中止すれば再建費用は十分確保できる―と提案しています。

 

松岡勝県委員長は、「県南観光、地域経済にとっても、沿線住民の生活にとっても、JR肥薩線の再建が欠かせない。安易なバス路線への転換は議論から除外し、全線鉄道での再建を」「JR肥薩線の再建の議論を妨げている最大の要因は川辺川ダム建設計画にある。ダムは中止し、昨年の豪雨による水位以上のかさ上げで、線路、橋梁(きょうりょう)の復旧を求めていく」と説明しました。

 

田村議員は「(2017年被災の)JR日田彦山(ひたひこさん)線と同じく赤字線の経営論議を持ち出さずに、まずは全線復旧を」と強調しました。

山本伸裕県議は、利用予測などに問題のある熊本空港と熊本市中心部を結ぶ空港アクセス鉄道に触れ、「空港アクセス鉄道よりJR肥薩線の全線開通を」と語りました。野中重男党南部地区委員長も同席しました。提言をもとに国、県、JR九州に申し入れる予定です。(しんぶん赤旗 2021年8月1日)