米価下落対策を緊急に コロナ禍 政府に党国会議員団要請

葉梨農水副大臣(中央)に要請書を渡す(左から)藤野保史、紙、(右から)高橋千鶴子、田村の各議員=6日、農水省 日本共産党国会議員団は8月6日、政府に対し、「コロナ禍による米の需給緩和・米価下落への対策を求める要請」を行いました。過剰在庫を政府が買い取り、市場から隔離することなど、6点について申し入れました。
 
 要請書は、「早場米の価格(概算金)も、九州南部や高知県では800円から1400円の下げ幅となり、価格の下落が鮮明」と指摘。3度の緊急事態宣言の発動やオリンピック強行による感染爆発などで米の需要減は続いており、「21年産米の暴落が現実味を帯びている」として対策を求めました。
 
 具体的には、▽過剰在庫を政府が買い取り、市場から隔離▽買い取った米を生活困窮者、学生、子ども食堂などへ大規模に供給▽政府が絶対に暴落を防ぐ意思であることをアナウンス▽ミニマム・アクセス米の輸入中止▽転作補助金の大幅拡充▽農業者戸別所得補償制度の復活。
 
 田村貴昭衆院議員は「非常事態宣言を発令しながら、それに即した対応になっていない」と要請の緊急性を強調。紙智子党農林・漁民局長(参院議員)は「現場から不安の声が上がっている。積極的に対応してほしい」と要請しました。
 
 対応した葉梨康弘副大臣は「農家の需要に応じて生産をするべき」などと述べ、政府による買い上げはしないとの姿勢を崩しませんでした。(しんぶん赤旗 2021年8月7日)