盗伐被害 田村議員が現地調査 被害者から要望聞く 宮崎・えびの

えびの市 盗伐被害調査 (2) 森林窃盗(盗伐)が頻発している宮崎県で、また被害が発生し、3300平方メートルのスギとヒノキ約230本が伐採され、跡地には勝手に畑まで作られていました。田村貴昭衆院議員が8月27日、被害者の女性(66)の案内で、盗伐の現場を調査しました。
 
 被害に遭ったのは、えびの市えびのジャンクション付近の山林。田村氏のほか、松本たかし衆院宮崎3区予定候補、西原まさふみ・えびの市議、中村末子・高鍋町議、伊豆康久・前宮崎市議が調査に参加しました。
 
 現場では盗伐業者によって作業道も造成され、樹齢100年を超えるヒノキの抜根などが散乱。跡地の畑にはみかんやスギの苗まで植えられていました。
 
「盗伐業者は、以前に伐採地の買い取り交渉に来ており、窃盗の意図は明らか。伐採届も出ていない」と女性は説明。「2018年夏にはまだ木があったことを確認している。グー・グルアースの衛星写真でも確認できる。しかし、なぜか警察・検察は犯行が17年で公訴時効だと言い張っている」と訴えました。
 
 盗伐被害者の会(127世帯)の海老原裕美会長は「声をあげられるのはごく一部だけで、警察も動かず、大半は黙らせられる。盗伐業者は国から補助金をもらって伐採し、被害者だけが大事にしてきた木を奪われている」と語気を強めました。
 
 田村氏は「県や市がきちんと被害を確認することが重要。国にも働きかけ、行政に役割を発揮させる」と述べ、解決に向け力を尽くすと約束しました。(しんぶん赤旗 2021年9月1日)