自給率向上へ農政転換 全国食健連「秋の行動」 米価暴落対策・戸別所得補償 経営守る政策求める

 農民、女性などの各団体や労働組合でつくる「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会」(全国食健連)は12月17日、10月以降取り組んできた「秋の行動」の中央集結集会と農林水産省への要請を行いました。
 
 農水省には、米価暴落のもと政府備蓄米の拡充など市場隔離、生活困窮者、学生・子どもへの支援拡充を要求。戸別所得補償制度の復活など農民の経営を守る対策、食料自給率向上など食料・農業政策の転換を求めました。
 
 農水省は「需給調整のための買い入れはしない」と従来と変わらない回答に終始。福島県の農家・三浦広志さんは「価格が生産費を大きく下回っている。これでは子や孫に引き継げない」と批判。長野県農民連の菊池敏郎事務局長は「解散を決めた集落営農法人もある。このままでは地域が壊れる」と訴えました。
 
 集結集会であいさつした砂山太一代表幹事(全農協労連)は米価対策などを求める賛同署名が例年を大きく上回る688団体(自治体・農協など)に上ったことを紹介。「米価暴落の打開などを求め行動をさらに進めよう」と呼びかけました。
 
 参加者から「食健連が中心になって自給率の向上を求める国民的な大運動を起こそう」などの発言がありました。
 
 衛藤浩司事務局長は「参院選に向け、私たちの要求が実現する状況をつくるため、引き続き奮闘しよう」と呼びかけました。
 
 農水省要請には、日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2021年12月18日)