鹿児島県内でサツマイモの基腐(もとぐされ)病の被害が広がっている問題で12月16日、農林水産省と日本共産党の田村貴昭衆院議員、鹿児島県委員会、6市の生産者、市議をオンラインで結んで、支援策の抜本的拡充を求める政府交渉をしました。
基腐病は、菌がイモや茎を腐らせる病気で、感染したイモの一部などが残っていると翌年以降も感染する恐れがあります。今年は県内の75%のサツマイモ畑で被害が出ています。
南さつま市のサツマイモの専業農家で、焼酎用のコガネセンガンなどを生産する農家は「全ての品種に病気が見られる。先行きが不安。農薬の開発に力を入れてほしい」、南九州市で製菓用の紅はるかを生産する農家は「9割の減収でも小規模のため、国の補助金が受けられない。基準の見直しを」と要望。種子島の西之表市の名産品、安納芋の生産者は「安納芋は島の基幹産業。暮らしていけない」と悲痛な実態を伝えました。
田村貴昭衆院議員は「農業経営が維持できる支援策が必要。今起きている減収に対する支援策をつくってほしい」と訴えました。
党県委員会は要請書で▽基腐病による減収補てん▽営農継続に向けた防除などの支援策について農家負担が生じないよう補助率を引き上げること▽詳細な対処方法を周知徹底すること▽腐ったイモの処分に国・自治体が責任を持つこと▽病気根絶のための薬剤を国をあげて早急に開発すること――などを求めました。
日本共産党のたいら行雄県議、持留良一(垂水)、橋口美幸(西之表)、徳峰一成(曽於)、柴立豊子(鹿屋)、神野隆司(南さつま)、大倉野由美子、内園知恵子(南九州)各市議、県農民連の園山一則会長が参加しました。(しんぶん赤旗 2021年12月18日)