「カジノに反対する大阪連絡会」は9月28日、衆院第1議員会館で「大阪のカジノ(賭博場)誘致計画を認可しないよう求める要請書」(第1次分署名、7万9615人分)を岸田文雄首相、斉藤鉄夫国土交通大臣あてに提出しました。懇談で国交省側は、計画に法的瑕疵(かし)があった場合、認可後であっても認可を取り消す可能性を示しました。
計画をめぐり、大阪のカジノの是非を問う住民投票を求める直接請求署名が20万人分を超えるなど府民の合意が存在しないこと、大阪市が土壌改良に約790億円の負担を表明するなどばく大な費用負担による住民生活への悪影響や、依存症問題への認識について国交省側は、審査中のため個別の部分はコメントを差し控えるとして明確な回答を避けました。
桜田照雄阪南大学教授(カジノ問題を考える大阪ネットワーク代表)は、カジノ建設予定地の夢洲(ゆめしま)は土壌汚染や地盤沈下など大阪湾特有の問題があるが、国の審査委員に土木の専門家がいないと指摘。審査委員に判断に必要な事実を提供するのが国交省の責任ではないのかと追及しました。
同連絡会の中山直和事務局次長は「土壌問題の負担は丸々大阪市が負担することになっており、住民負担は底なしになる可能性がある」と強調。同席した日本共産党の辰巳孝太郎元参院議員は「認定可否がわかるまで市民には何も知らされないのではないか」と懸念を示しました。
懇談、院内集会には「ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク」の代表者と、日本共産党の山下芳生副委員長・参院議員と穀田恵二、宮本岳志、田村貴昭の各衆院議員も同席しました。集会後に岸田首相、斉藤国交相ほか国会議員への要請行動を行いました。(しんぶん赤旗 2022年9月29日)