福岡空港(福岡市)に残る米軍専有区域の問題で、安保破棄福岡県実行委員会は10月20日、日本民主青年同盟、新日本婦人の会、日本共産党の田村貴昭衆院議員、党市議団、党福岡県議団と共同で、防衛省、外務省、国土交通省の3省からオンラインで聞き取りをしました。
福岡空港は、1972年、米軍板付基地の返還により民間空港として運用を開始。しかし、2万3441平方メートルは米軍専有区域として返還されず、滑走路なども一時使用区域として留保されています。
長能正義事務局長は、当時の国の国会答弁に基づき「使用できる期限の取り決めはどうなっているのか」とただすとともに、米軍が国への通知・連絡もなく事実上無制限に滑走路を使用できる現状を批判しました。
専有区域内の倉庫が昨年、新たに建て替えられ、費用約30億円は全て日本側が負担。うち10億円は県と市が支出しました。松尾律子市議は、「自治体負担は納得がいかないという声が非常に大きい」と訴えました。
同事業では、米軍基地のパイプライン跡地から土壌汚染も発覚。高瀬菜穂子県議は、4億円あまりの除去費用の3分の1を県・市が負担することについて、「本来米軍が負担すべきもの。国が負担し自治体に返金すべきだ」と強調しました。
田村氏は、自治体負担について「本来国は、滑走路増設の機会に米軍の退去・返還を求めるのがスジで、そうしないから矛盾が起きる。返還すべきという立場に立っていただきたい」と語りました。(しんぶん赤旗 2022年10月22日)