日本共産党国会議員団は12月13日、農林水産省を訪れ、酪農・畜産の危機に対する緊急の支援を野村哲郎農水相に要請しました。田村貴昭衆院議員・同議員団農林水産部会長、紙智子参院議員・党農漁民局長が参加しました。
ロシアのウクライナ侵略などによって飼料や生産資材が高騰し、畜産業は厳しい経営状態に陥っています。特に酪農はコストが販売価格を上回り、政府の十分な支援もないため、牛乳を搾れば搾るほど赤字が増加する状況です。
要請では「このまま手をこまねいていては日本から畜産の灯(ひ)が消える」とし、「飼料の高騰分を全額補填(ほてん)する緊急対応が必要」だと訴えました。
このほか、要請書では▽乾燥牧草や代用乳などの生産資材高騰への直接支援▽国が生乳の需給調整に責任を持つ仕組みの導入▽乳製品の義務的全量輸入の停止―など11項目を求めています。要請書を手渡した紙氏は「このままでは廃業が続出する。ぜひ政治決断を」と訴えました。
野村農水相は「支援制度には積算のルールがあり、大きな上乗せは難しい。他の関連対策で支援できないか、財務省と交渉中だ」と応じました。
田村氏は「ルール自体も見直さなければならない」と指摘。野村農水相は「泣き言ばかりは言っていられない。乗り切らないと」と突き放しました。(しんぶん赤旗 2022年12月14日)