能登地震 実情沿う被災支援を 国に党石川県議が要望 田村貴昭議員同席

政府に要望書を手渡す佐藤県議。田村議員が同席=9日 石川県能登地方で5月に発生した地震の被災者支援について、日本共産党の佐藤正幸同県議は6月9日、関係省庁に党石川県委員会と同県議がまとめた「奥能登地震被害からの生活・生業(なりわい)再建に関する要望書」を提出しました。地域特有の実情を踏まえた柔軟な対応や新たな支援を率先して進めるよう求めました。日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席しました。
 
 最大震度6強を観測した珠洲市は、能登半島の先端にあり、高齢化率が50%を超えています。同市は、昨年も震度6弱の地震に見舞われています。佐藤県議は、度重なる被害に住民から「仕事を辞めざるを得ない」「他市町に引っ越すかもしれない」などの声があがり、過疎化が進みかねないとし、支援の必要性を訴えました。
 
 佐藤県議は、市職員が少なく、被害認定調査が進まないため、罹災(りさい)証明書の発行が、「1日4件」という地元の報道を紹介。内閣府の防災担当者もその数の少なさに驚き「総務省に要請すれば応援職員の派遣が可能だ」と応じました。
 
 佐藤県議は、屋根が破損しブルーシートを張っている多数の家屋が修理待ちの状況にあると説明。内閣府担当者は、2019年の千葉県房総半島台風被害の対応について語り、コスト安で、耐久性のある応急修理の事例を紹介し、県内の工務店を活用した応急修理を提案しました。
 
 田村氏は、同市では空き家が2割を占め、倒壊など2次災害の恐れがあると指摘し、解体にかかる費用について質問。環境省担当者は、全壊以下の被害家屋でも「解体以外の運搬・処理にかかる費用は、国が96%まで実質支援が可能だ」と答えました。(しんぶん赤旗 2023年6月10日)