日本共産党の小池晃書記局長は7月17日、次期総選挙での党躍進のため北九州市で行われた党演説会に駆け付け、田村貴昭衆院議員(衆院九州・沖縄比例予定候補)、福岡県内小選挙区わたぬき英彦(1区)、山口ゆうと(3区)、河野かずひろ(6区)の各予定候補とともに全員必勝を訴えました。(動画はコチラ)
田村氏は、平和、暮らしを破壊する政治にピリオドを打つために「九州・沖縄比例での2議席回復に全力で頑張る」と表明。コロナ禍、物価高騰に加え、豪雨災害が襲い、「軍事費を倍加している場合ではない」と岸田自公政権を批判。最低賃金引き上げ、インボイス中止を求める市民らとの運動、国会論戦をあげ、「平和と暮らしを守るトップランナーだ」と力を込め、党への支持を呼びかけました。
小池氏が「戦前は命がけで戦争反対を貫き、戦後は対米従属・大企業優先の政治のゆがみに対し、ぶれずに立ち向かってきた101年の歴史を持つ共産党が強く大きくなれば、平和・暮らしの願いも、人権を当たり前に守る国にすることもできる。『比例は共産党』と大きく支援を広げてください」と呼びかけると会場からは盛大な拍手がわき起こりました。田村氏は、岸田政権の「ひどい政治を終わらせるために全力で頑張ります」と力を込めました。
小池氏は、「岸田政権は、支持率が急降下している」と指摘し、朝日新聞の世論調査では5ポイント下がり37%、共同通信では6・5ポイント下がり34・3%になったと紹介しました。
全国各地でトラブルが止まらないマイナンバーカードへの対応をめぐっては「評価せず」が「朝日」で68%、「政府の『総点検』では解決しない」が「共同」で74・7%にのぼり、保険証の廃止を撤回・延期すべきとの意見が「共同」で76・6%にのぼっているのに「政府は反省するどころか、介護保険証や運転免許証まで一体化を広げようとしている。まさに『マイナンバー暴走』だ。保険証は存続させよう」と訴えました。
小池氏は「暴走」の背景には、個人が払った税金や社会保険料の額と医療や介護、年金として給付する額を比較できるようにして、負担増と給付減をすすめ、個人情報をビジネスに利用することを狙う財界の要求があると指摘。「マイナンバーカードのシステム開発にかかわった企業が自民党に5億8千万円もの政治献金を行っている。岸田政権にあるのは財界の声を『聞く力』だけ。国民の声を聞き流す力は抜群だ」と痛烈に批判しました。
その上で、改定マイナンバー法案などの根本問題が明らかになっても、数の力で次々と押し通した自民、公明、日本維新の会、国民民主党の「悪政4党連合」と「真正面から対決しているのが日本共産党だ。悪法が強行されても、実施を許さず、総選挙で決着を」と呼びかけました。
小池氏は、今月の九州北部の豪雨災害についてお見舞いを述べ、「『災害対策』だと言って、3500億円も投入して『下関北九州道路』を造るなど許されない。災害に強い安全なまちづくりこそ急務だ」と訴えました。
小池氏は、先の国会で田村氏が5年間で43兆円を軍事費に費やす違憲の大軍拡は撤回せよと岸田首相に迫り、「軍拡財源法案」の採決に反対し審議続行を繰り返し求め、消費税のインボイス(適格請求書)制度の中止を求めた質問はこれまで20回に及ぶと述べ、「多くの人を励ましている政治家、田村さんを必ず押し上げよう。小選挙区沖縄1区における『オール沖縄』の赤嶺政賢衆院議員の勝利とともに、比例で1議席増の2議席獲得を」と呼びかけました。
小池氏は、「共産党は民主集中制だから、異論を認めない」との共産党攻撃に対し「事実に反する言いがかりだ。民主集中制の『民主』とは党内民主主義のことであり、『集中』とは統一した党の力を集めることで、政党としては当たり前。徹底した民主主義を貫いているのが共産党だ」と反論しました。
「日本共産党に対する攻撃は、平和と民主主義、暮らしと人権のため、この国の政治を『もとから変える』と101年間がんばり続けている政党だから加えられている。これを打ち破るためには多くの人の力が必要だ。ぜひ力をあわせましょう」と、日本共産党への入党を訴えました。
演説会初参加の女子大学生(18)は、「(政治の)根本的な問題から解決しようという訴えが印象的でした。暮らしの中のいろんな問題をよそに軍拡を進めても何もいいことはない」とうなずきました。間近に迫る総選挙。「各候補の話も気持ちがこもっていて信頼できる。国民の生活に寄り添う共産党にぜひ投票したい」と話しました。(しんぶん赤旗 2023年7月18日)