全原告(128人)を水俣病患者と認めた「ノーモア・ミナマタ第2次近畿訴訟」の大阪地裁判決を受け10月4日、衆院第1議員会館で、一刻も早い患者の救済を求める院内集会と環境省交渉が行われました。ノーモア・ミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議や水俣病被害者とともに歩む国会議員連絡会などが主催。
院内集会で、熊本訴訟弁護団事務局長の寺内大介弁護士は、患者らが求めている解決に向けた基本要求について説明。「長年にわたって裁判をたたかっている原告の早期救済と、これから手をあげるであろう潜在被害者の恒久的な救済制度の確立を、基本要求として環境省などに求めていく」と語りました。
環境省との交渉で原告らは、伊藤信太郎環境相あてに要請書を提出。国に控訴断念と、早期の解決に向けた決断を求めました。また、原告らが書いた手紙65通も、岸田文雄首相にあてて提出しました。
交渉で原告らは、省内での議論の現状について質問。環境省の担当者は「内容は精査中で、コメントは差し控える」としました。
原告の1人が「本当に被害者を救済する気持ちはあるのか。被害者はいつまでがまんすればいいのか。被害者が一日も早くひとりでも多く死ねばいいと思っているのか」と迫る場面もありました。
院内集会に、日本共産党の田村貴昭、宮本岳志両衆院議員、仁比聡平参院議員が参加。田村氏と仁比氏は、環境省交渉にも同席しました。(しんぶん赤旗 2023年10月5日)