日本共産党の田村貴昭衆院議員は3月18日、佐藤正幸・石川県議とともに、3度目の能登半島地震被災地調査として、被害が深刻な珠洲市を訪れ、地震から約3カ月たった現状を調査し、住民要求を聞き取りました。
珠洲市全域では断水が続き、上下水道が使えず、食事や風呂、トイレに不自由な日常が続いています。
同市飯田町では、全壊した家や跡形もなく廃材だけの家屋などの建物が、震災直後と同じ手つかずの状態で、生活道路をふさぐように連なっていました。飯田港は、岸壁がところどころ陥没し、津波で船体が壊れた大小の漁船が十数隻陸揚げされていました。
同市飯田町にある旧宅も全壊したという男性は、調査する田村議員らに、「1階部分がつぶれた。家財道具も持ち出せない。解体作業さえない。自衛隊の風呂応援はありがたいが、上下水道の復旧と解体業の専門部隊が早くきてほしい」と話します。
8年前に隣町・上戸町で建てた新宅は地震の影響がなく、車中泊していた息子夫婦ら3家族14人が一緒に暮らし始めた“自主避難所”です。「ぜいたくな悩みかもしれないが、3家族が24時間いる生活が長引き、疲れが出る」とのため息も。
蛸島(たこじま)地区では、避難所に指定されている蛸島小学校や蛸島保育所を調査し、実情を聞きました。蛸小の校舎に44人と体育館に49人が避難。田村議員は、段ボールベッドで寝起きする高齢者を激励しました。
調査を終えた田村衆院議員は、「復興どころか、復旧の遅れを実感しました。避難生活の改善と住宅再建への支援を政府に求めたい」と語りました。(しんぶん赤旗 2024年3月19日)