農基法改定 亡国への道 農民連など国会前緊急行動/自給率向上求める署名7万余

504180671746146753 食料自給率向上を投げ捨てる食料・農業・農村基本法改定案の審議を与党が進める中、農民運動全国連合会(農民連)、新日本婦人の会(新婦人)、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)は4月17日、衆院第2議員会館前で緊急行動を実施し、「食料自給率向上を政府の法的義務とすることを求める請願署名」7万3939人分を提出しました。
 
 主催者あいさつをした農民連の長谷川敏郎会長は、食料自給率向上を放棄する改定案は審議に値しないと批判。「自給率向上を目指さないならば、農林水産予算はさらに切り捨てられることになる。日本の食と農に責任を持たない自公政権を退陣に追い込もう」と訴えました。
 
 新婦人の米山淳子会長は、オンラインで開いた学習会を発端に、全国の草の根で学習運動が広がっていると強調。「農業問題は消費者の問題だ。食料確保まで自己責任にされるのは間違っている。自給率向上で国民の食を守ることこそ必要だ」と語りました。
 
 食健連の衛藤浩司事務局長は「農業者が減り続ける現状に対して担い手の確保こそ必要だが、小規模・家族農業への支援策は何一つ示されていない」と話しました。
 
 日本共産党の志位和夫議長のメッセージが読みあげられ、改定案は自給率向上を投げ捨て、亡国への道に導きかねないものだと批判。「自給率向上に農政を抜本的に転換するときだ」としています。山田正彦元農水大臣のメッセージが紹介されました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員、社民党の福島瑞穂参院議員があいさつ。田村氏は、坂本哲志農水大臣が答弁で自給率の向上は困難だと断言したことを批判。「規模の大小にかかわらず農家を支援していくことが必要だ」と語りました。(しんぶん赤旗 2024年4月18日)